15日北朝鮮との優勝決定戦、田中美南が3戦連発を狙う! しかしまだまだ物足りなさを実感する理由とは
中国戦でゴールを決めた田中美南。15日の北朝鮮戦では3試合連続ゴールの期待が懸かる。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
なでしこリーグ2年連続得点王。日本のエースストライカーへ。
[東アジアE-1選手権]日本女子代表- 北朝鮮女子代表/2017年12月15日18時55分開始/千葉市蘇我球技場(フクダ電子アリーナ)
なでしこジャパンが12月15日、東アジアE-1選手権の優勝を懸けて北朝鮮と対戦する。これまで日本は韓国、中国に連勝を収め、勝点6を獲得。同勝点で得失点差で「1」日本の上を行く北朝鮮が首位に立つ。日本が勝てば文句なしで優勝。引き分けか負けた場合は北朝鮮の3連覇となる。
なでしこの中で田中には3試合連続ゴールの期待が懸かる。8日の韓国との初戦、開始8分に万屋美穂の左からのクロスにヘッドで合わせて先制点を決め、チームに勢いをもたらした。続く11日の中国戦では、中島依美のスルーパスを左足で突き刺して決勝ゴールを奪った。
ただ、田中はいずれの試合後もストライカーとしてゴールできたことについては喜んでいたものの、内容には決して満足していなかった。むしろこれではいけないという危機感を強めていた。
韓国戦後は「もっとチームとしてシュートシーンを増やしていかないと」と攻撃の形が限られたことを課題に挙げた。また、中国戦後には「ボールロストが多かったことは試合全体の反省点。マイボールを簡単に失い、カウンターを何度も受けたミスは減らさないと。前線で落ち着きどころを作れなかったことは個人的な反省点」と語っていた。
2年連続なでしこリーグ得点王の23歳。164センチと小柄だが、両足から精度の高いシュートを放ち、ヘッドからのゴールも数多く決めてきた。それでも向上心は旺盛だ。
高倉監督も田中には、次のように期待を寄せる。
「代表監督に就任してから呼び続け、起用するなかで得意のポストプレーやシュートまで持っていく形を出せるようになり、自信を深めていると感じています。同時にストライカーとしてゴールを決めるんだという強い気持ちも感じます」
指揮官が語るようにこの大会、気持ちのこもったプレーを見せ、観る人の心に訴えてきた。田中自身が挙げていた課題を少しでもクリアにして、3試合連続ゴールで日本を優勝に導いて――なでしこのエースストライカーとして「田中美南」の名をもっと轟かせたい。
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文・サカノワ編集グループ