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【なでしこジャパン】パリ五輪前哨戦、女王アメリカ戦へ田中美南「勝負をしたい」と語る理由とは? 熊谷紗希に次ぐ年長者に

アメリカ戦に向けてトレーニングする日本女子代表の田中美南。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA

チームを助けるプレーが増えたなかで…。

[She Believes Cup] アメリカ女子代表 – 日本女子代表/2024年4月7日1:30(現地6日12:30)/メルセデス=ベンツ・スタジアム

 パリオリンピックまで4か月を切り、日本女子代表(なでしこジャパン)が「She Believes Cup」に参加するため米国アトランタ入りし、3日目のトレーニングを迎えている。

 気温20度を超える初夏のような陽気から一転し、北風が吹き込み気温一桁台の真冬並みに逆戻り。そんな天候の読めないなかで選手は調整を続けている。

 現地6日の女王アメリカ戦へ向けて田中美南(INAC神戸レオネッサ)は「今自分にできることを確かめたい。昨年は選ばれず、アメリカと戦うのは久々になります。いいタイミングでいい相手と試合ができます」と、このカードを楽しみにしていたと言う。

 29歳の田中は熊谷紗希(ASローマ)に次ぐ年長者にあたる。若き頃からなでしこリーグで個人タイトルを獲得してきたものの、なでしこジャパンでは思うように結果を残せず、国際舞台の主要大会の初出場は2021年の東京オリンピックだった。

 “世界の舞台”を何度も掴みかけては逃してきた悔しさは、そこから這い上がる力強さとなって今の彼女を支える。近年はストライカーとしてのこだわりを見せる時と、チーム全体を俯瞰する時と、その使い分けも光る。ただし「全力でプレスをかけて走れなくなったら、あとの選手に託す。ペース配分はしません」というスタンスは貫いてきた。

 ただ今大会に臨む彼女は「1対1になったら勝負をかけたい。たとえ後ろ向きだったとしてもクイックな動き、ターンから勝負したいです」と、ゴールに向かう比重を強める。

「球際に厳しく安定しているアメリカのディフェンダーでも、試合のなかで必ずふと抜ける瞬間があります。そこで1本の縦パスを入れてくれればいい。自分が必ずおさめますから」

 まず個の勝負にこだわって挑みたい。そうしなければ、何ができて、何が課題なのかも分からない。アメリカ戦はパリ五輪に向けた重要なチャンスだと捉える。

 チャンピオンであるアメリカ――挑み甲斐はある。苦楽を含めた様々な経験値、努力と実力。田中の中でそれらが上手く融合し始めている。

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 アメリカ戦のあとはブラジルかカナダと対戦する(勝者同士、もしくは敗者同士)。田中は「2試合で1ゴールずつ獲りたいですね」と笑う。1年前もこの大会で「これはやれるぞ」と好感触を得た池田ジャパンは、女子W杯でのベスト8進出につなげた。パリにつなげる”結果”を残し、チームにも確かな手応えをもたらしたい。

取材・文・写真/早草紀子
text and photos by Noriko HAYAKUSA

Posted by 早草紀子

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