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内田篤人から背中を押された!昌子源の仏移籍を決断させた3人のチームメイト

鹿島からフランス1部トゥールーズへの移籍に合意した昌子源。(C)SAKANOWA

期待が膨らむ吉田麻也、冨安健洋、植田直道に続くCBの海外挑戦。

 鹿島アントラーズは12月29日、DF昌子源がフランス1部リーグのトゥールーズFCに完全移籍することで、両クラブ基本合意に達したと発表した。今後はフランスでメディカルチェックなどを経て正式契約が結ばれる。この発表に際し、昌子はクラブを通じて400字にわたるコメントを発表。そこには海外挑戦を後押ししてくれたという3人のチームメイトが登場していた。

 昌子源は1992年12月11日、兵庫県出身。26歳。182センチ、74キロ。

 これまでのキャリアは、フレスカ神戸U-12―ガンバ大阪ジュニアユース―米子北高校―鹿島。通算成績は、J1リーグ157試合8得点。2016、2017年のJリーグベストイレブンを受賞。また、日本代表15試合1得点。今年はロシア・ワールドカップ(W杯)に出場した。

 昌子はまず「8年間ありがとうございました!」とあいさつし、次のように続けた。

「8年で6つのタイトルを取らせていただき、鹿島では少ないかもしれませんが、皆さんと共にタイトルを取れたこと誇りに思います」

 そのように語ったうえで、夏のマーケットで海外クラブからオファーがあったことを認めた。

「W杯後、海外クラブからオファーをもらい、移籍するかとても悩みました。鹿島のタイトルのため、特にACL(アジアチャンピオンズリーグ)を獲るために、一度はこのクラブに残ると決めました」

 そして今回、トゥールーズからオファーが届いた。ヨーロッパではシーズン途中からの加入になる。鹿島で戦う責任も感じている。ただ、心は動いた。そして、3人のチームメイトが背中を押してくれた。決め手は小笠原の一言だったという。

「再びオファーをもらい、海外で自分の力を試したい、サッカー選手としてもっと成長したいと強く思いました。移籍については、色々な方に相談しました。内田選手、遠藤選手には背中を押してもらい、小笠原キャプテンに相談した時、『お前が活躍して勝ち取ったオファーだろ! 誰になんて言われようと、行きたいなら迷わず行け!!』と言われ、この言葉で勝負しようと決めました」

 現役21年間、今季限りでの引退を決断した39歳の小笠原。鹿島に20冠中17冠をもたらしたその偉大な先輩の背中を、日本から離れたフランスで追い続けると宣言する。

「いつか、小笠原キャプテンのように逞しくなるために。鹿島アントラーズに関わるすべての皆さん、これからもどこにいてもファミリーだと思ってます!本当にありがとうございました!」

 植田直通がベルギーリーグに移籍した際、内田も「まず一度、チャンスがあれば、ヨーロッパに行くことが大事。そこがキッカケになる」と語っていた。鹿島にとっては間違いなく痛手である。ただ一方、吉田麻也(サウサンプトン)、冨安健洋(シント=トロイデン)、植田(セルクル・ブルージュ)に続く日本人CBの海外挑戦は、楽しみでもある。

 鹿島の誇りを胸に、昌子がどのようなファイトを見せてくれるのか楽しみだ。

文:サカノワ編集グループ

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