槙野智章、丹羽大輝からのメッセージ。ハリル氏が明かして「会話不足」を真っ向否定

記者会見を行ったハリルホジッチ氏。(C)SAKANOWA

「私は日本の永遠のサポーターです」

 ヴァヒドハリルホジッチ日本代表前監督が4月27日に日本記者クラブで記者会見を開き、332人の記者やレポーターが参加するなか、解任を受けての「怒り」「悔しさ」そして「希望」について語った。

 約1時間半に及び会見では、「(田嶋幸三)会長や西野さんが一度も、『こういう問題が起きている』と私に言ってくれなかった」と日本サッカー協会の対応を批判。一方で、「会長には解任の権利があり、それを行使したことは正当だとも理解している」とも語り、日本で構築した選手やスタッフとの友好関係について継続させていきたい考えを示した。

 ハリル氏は解任理由について、4月7日にパリのホテルで会った田嶋会長から「全般的なコミュニケーション不足」と言われたという。「2人の選手は不満を持っていたかもしれないが、私は15人の選手から感謝されていた。どちらを重視すべきなのは明らか」と力説。そのうえで、解任決定後に複数の選手から感謝のメッセージが届いた中から、浦和レッズの槙野智章のものを読み上げた。

「監督のお陰で進歩できたと思っています。厳しい指導を受けたそのお陰で、今の自分はいるので、感謝したい。厳しい時間、苦しい時間もあったが、嬉しい時間もありました。ハリルホジッチ監督と一緒に臨むワールドカップを見たかった」

 さらに、メディカル、トレーナーなどスタッフからのメッセージも披露。加えて、サンフレッチェ広島のDF丹羽大輝が「『有難う』という一言を伝えるために、わざわざ飛行機に乗って会いに来てくれました」とも明かした。彼は2015年にハリルホジッチ監督のもとで日本代表デビューを果たし2試合に出場していた。

 一方、技術委員長時代の西野朗氏(日本代表監督)とは、「確かに彼とのコミュニケーションは少なかった。会議や練習は常に一緒でした。このメンバーリストでいこうかと提案して意見を求めたこともありましたが、彼はあまり多くを語らない人でした。いつも、『よかった』と言ってくれました。一度だけ、フランスでの技術委員長の仕事を聞かれたぐらいです」と説明。選手ではなく、協会スタッフ(技術委員会)との連携不足が問題の根幹にあった。

「私の知らないところで、どのようなやりとりがあったかは不明です。(探しに来た)『真実』はまだ見つかっていません」

 そのように語ったうえで、「ワールドカップへの準備は大詰めを迎えていました。しかし私の得意とする、最後の詰めの作業をできなかった」ことを最大の心残りに挙げていた。

 時間が限られたため、日本協会との契約についての問題がないかなどの進捗、今後の協会スタッフなどとの協議予定、自身の動向など具体的な話は聞けなかった。ただ、これまで溜まっていた辛い想いを吐き出し、またサポーター代表の声を聞いたことで、「少し喋りすぎましたかね」という記者会見終盤は穏やかな表情を浮かべ、次のようにも語っていた。

「(FIFAワールドカップ・ロシア大会で日本を応援するか?)もちろん。私は日本の永遠のサポーターです。色んなことをごちゃまぜにして考えられない、まっすぐな性格です。今まで親密な関係を築いてきた選手、スタッフ、それにサポーターの皆さんと心が通っていると信じていますから」

 最後はガンバッテククダサイ、と声を掛けて、ハリルホジッチ氏は会場をあとにした。

取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI

Posted by 塚越始

Ads

Ads