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J2昇格チャンスの鹿児島、相馬直樹監督が今季で退任。強化方針を巡りフロントと「考え方に相違」

相馬直樹氏。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

クラブ代表「お互いに求めることや考え方、方向性などに相違があり…」。

 J3リーグの鹿児島ユナイテッドは11月20日、相馬直樹GM(ゼネラルマネージャー)兼監督が2025シーズン限りで退任すると発表した。

 鹿児島は現在リーグ3位。プレーオフに進出できる6位以上が確定し、自動昇格の2位以内へわずかな可能性を残している。

 しかし、現体制での来季継続に向けて相馬GM兼監督と協議を重ねてきたものの、強化方針などの相違により、双方合意のうえ契約を終えることになったという。

 相馬GM兼監督はクラブを通じて、次のようにコメントしている。

「このたびクラブとの契約を双方合意のもと終了することとなりました。諸般の事情により、シーズン佳境の中、公表することになりお許しください。

 クラブとの間では、フットボールそのものではなく、強化を取り巻くマネジメント面での考え方にシーズン当初から相違があり、ここまで慎重な話し合いを重ねてきましたが、このような結論に至りました。来季以降に向けた準備も進めていたなかで、このような形でクラブを離れることになってしまい、私にとって本当に残念な形となってしまいました。

 この1年間、縁もゆかりも無かった鹿児島の地での新たなチャレンジに、覚悟を持って向き合ってまいりました。その中で『前へ』というスタイルを貫けたことは、一緒についてきて戦ってくれた選手、スタッフには感謝してもしきれません。

 また、溢れんばかりのエネルギーに満ちたホーム白波スタジアムの雰囲気も大好きでした。残念ながら私は今シーズンを持ってクラブを離れますが、まだ戦いは残っています。昇格を掴み取れるように最後まで一緒に戦ってください。

 最後になりますが、クラブをともに支えてくださったすべての方々に深く感謝するとともに、鹿児島ユナイテッドFCの今後の発展を心から願っています。

湯脇 健一郎 クラブ代表

「クラブが変革期を迎えようとしているなか、相馬直樹GM兼監督には我々が目指す『攻守ともに前へ前へ』というスタイルを短期間でチームに浸透させ、最後まで優勝争いに絡むなど素晴らしい功績を残してくださいました。来シーズン以降も継続してこのスタイルを盤石なものにしていただきたかったのですが、我々と相馬GM兼監督との間で、お互いに求めることや考え方、方向性などに相違があり、これまでも幾度となく話し合いを重ねて参りましたが、折り合いがつかず、今シーズン限りで退任されることとなりました。

 このような結果になり非常に残念でなりません。相馬直樹GM兼監督には目指すフットボールが間違っていなかったことを証明し、これから目指すべき方向性を示して頂いたと思っております。 心より感謝申し上げます。 これからの益々のご活躍をお祈りしております」

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 J3リーグは残り2試合。3位の鹿児島23日にホーム最終戦でFC琉球、29日の最終節でアウェーにてツエーゲン金沢と対戦する。