【ACLエリート】なぜ日本勢は中国勢と対戦しない?「中国4位」がポイント、抽選前から“確定”していた理由とは

日本勢と中国勢の対戦がなぜ実現しなかったのか。(C)SAKANOWA

東地区16チームを4チームずつ4列に配置。加盟協会ランキング上位3か国に制約が――。

 AFCチャンピオンズリーグエリート(ACLエリート)2026-27のリーグステージ組み合わせ抽選会が8月18日に行われ、日本から出場する鹿島アントラーズ、ヴィッセル神戸、柏レイソル、京都サンガF.C.、ガンバ大阪の対戦相手が決まった。

 そこで一つ興味深い結果となったのが、日本勢5クラブと中国勢の対戦が組まれなかったことだ。ACLエリートで日中対決が一度も行われない可能性も出てきた。

 しかも、これは抽選によって、偶然そうなったわけではなかった。

 今回の出場クラブと抽選方式を照らし合わせると、抽選前の時点で日本勢と中国勢が対戦しないことは分かっていた。

 その仕組みを理解するポイントが、「4列への配置」とAFCの加盟協会(MA=Member Association)ランキングだ。

 ACLエリートの東地区リーグステージには16クラブが出場する。抽選では、それぞれ4クラブからなる「E、F、G、H」の4列に振り分けられる。

 基本的なイメージは次の通りだ。

▼東地区の配置

E列 4クラブ
F列 4クラブ
G列 4クラブ
H列 4クラブ

※A~Dは西地区

 そして、すべてのクラブと対戦するわけではない。

 例えばE列に入ったクラブはF列とH列の計8クラブと対戦する。一方、E列とG列のクラブ同士は対戦しない。同様にF列とH列も対戦しない。

 ここに、加盟協会ランキングによる配置条件が加わる。

 東地区の加盟協会ランキングで1位の日本(JFA)、2位の韓国、3位のタイは、同じ列にクラブを配置できない。

 つまり日本勢が入った列に、韓国勢とタイ勢を入れることができない。日本、韓国、タイのクラブは、抽選の段階で配置される列が分けられることになる。

日本勢と中国勢の対戦がなぜ実現しなかったのか。(C)SAKANOWA

 そして今回の組み合わせを読み解くうえで大きなポイントになったのが、中国のランキングだった。

 中国はタイに抜かれて東地区4位。そのため、上位3か国に適用される「互いに同じ列に入らない」という配置条件から、中国は外れていた。

 その結果、中国勢は日本勢と同じ列に配置することが可能になった。

 さらにマレーシアのジョホール・ダルル・タクジム(JDT)も、日本勢と同じ列に入る形になった。

 今回の構造を簡単に整理すると、次のようになる。

▼日本勢と同じ列に配置できるクラブ

日本勢
中国勢
ジョホール・ダルル・タクジム(マレーシア)

▼日本勢と同じ列に配置できない

韓国勢(東地区2位)
タイ勢(東地区3位)

 しかも同じ列に入ったクラブ同士は対戦しない。

 したがって、日本勢と同じ列に配置された中国勢は、日本勢のリーグステージの対戦相手にはならない。

 反対に、日本勢と別の列に振り分けられる韓国勢とタイ勢は対戦相手になる。

 これによって抽選前から、日本勢の対戦相手はかなり絞り込むことができた。

 韓国の全北現代モータース、浦項スティーラース、大田ハナ・シチズン、タイのブリーラム・ユナイテッド、ポートFC、ラーチャブリーFC、ベトナムのコンアン・ハノイの7クラブは日本勢との対戦が見込まれた。

 そして残る1枠が、オーストラリア(5位)のニューカッスル・ジェッツか、マレーシア(6位)のJDTになる構図だった。

 抽選の結果、ニューカッスルが日本勢の対戦する列に配置されたことで、8クラブが確定した。

▼日本勢の対戦相手

全北現代モータース(韓国)
浦項スティーラース(韓国)
大田ハナ・シチズン(韓国)
ブリーラム・ユナイテッド(タイ)
ポートFC(タイ)
ラーチャブリーFC(タイ)
コンアン・ハノイ(ベトナム)
ニューカッスル・ジェッツ(オーストラリア)

 鹿島、神戸、京都と、柏、G大阪ではホームとアウェーの組み合わせが異なるものの、対戦する8クラブは共通する。

 つまり「日本勢が中国勢を引かなかった」のではない。

 東地区16クラブを4チームずつ4列に配置し、加盟協会ランキング1位の日本、2位の韓国、3位のタイを同じ列に入れない。その一方、4位に後退した中国は日本と同じ列への配置が可能だった。

 中国がタイに抜かれて東地区4位になったことが、結果として日本勢と中国勢が対戦しない今回の組み合わせにつながった。

 複雑に見えるACLエリートの抽選だが、この「4列」と「加盟協会ランキングによる配置条件」を押さえると、なぜ抽選前から日本対中国がないと予測できたのかが見えてくる。

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