町田ゼルビア 黒田剛監督パワハラ疑惑、「訴訟も行います」藤田晋社長が出版社に直接対応も…
黒田剛監督。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
これまでの経緯を詳しく「note」で綴る。
FC町田ゼルビアを運営する株式会社ゼルビアと責任企業のサイバーエージェントの代表取締役社長(CEO)である藤田晋氏が4月6日、「note」で「本日の週刊誌報道につきまして、経緯の詳細をご報告します」と題したレポートを無料で公開し、さっそく多くの読者に読まれている。
一部で報じられた黒田剛監督のパワハラ疑惑について、藤田社長や黒田監督、クラブとして、これまでこの件にどのように対応してきたかを、時系列で詳しく伝えている。黒田監督自身が2時間に及ぶ取材に応じたこと、藤田社長自らも質問に答えていたこと、など詳細にわたりまとめられている。
藤田社長は次のように、この件の影響の大きさを語る。
「黒田監督は一つ一つの質問に丁寧に、明確な根拠を交えて否定していて、非常に説得力がありました。私には週刊誌が記事化できるような内容は何一つないと感じられ、安堵しました。ただ、内容は大したことなくても、見出しのインパクトがあれば、書かれた方は命取りです。特に昨今、『パワハラ』という言葉には簡単に表舞台から葬り去るほどの力があります。万一それでも記事が出た時に備え、念のため、第三者の弁護士たちによる調査委員会を立ち上げ、パワハラが本当にあったのかを調査してもらい、意見書をもらうことをこの時点で決めました」
そうしたなかで、クラブが6日に発表した弁護士三氏による調査のもとでの報告書がまとめられたということだ。しかし、同日に週刊誌で記事が公開された。
藤田社長は訴訟を行うと明言している。
「非常に残念です。並行して訴訟も行いますが、訴訟には長い時間がかかり、たとえ勝ったとしてもその時にはもう手遅れです。この記事がきっかけで炎上し、ネットリンチに遭い、パワハラ監督のレッテルを貼られ、デジタルタトゥーが残れば、黒田監督の今後のキャリアを終わらせるだけの力があります。
いつも1人で批判の矢面に立ちながら、FC町田ゼルビアを快進撃に導いてきた監督がそんな目に遭うのを、いくらなんでも指を咥えてみているわけにはいきません。なんとしても阻止するために、私も覚悟を決めてこの記事を書いています」
両者の見解で擦れ違っている一つが、JFAとJリーグへの匿名による通報だ。報じる側はその人物の声がまず尊重されるべきだというのに対し、クラブサイドはある意味、嫌がらせでもそういった通報が可能であり、実際にハラスメントにあたるかどうかは詳しい調査が必要だというスタンスを示す。このあたりは、確かに第三者による判断が必要かもしれない。
関連記事>>黒田監督のパワハラ疑惑、調査委「該当しない」と否定。一方、マネージャーが深夜のLINE後「適応障害」で休職中
まず今後は、この件の報告を受けているというJリーグがどのような見解を示すかも、一つポイントになりそうだ。