【浦和】山根&瀬古、確かに補強ポイントだが…。オセロで例えると、すでにカドを奪われているような
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2連敗スタートで迎える町田戦、「結果」で示すしかない。
浦和レッズが8月に入り、DF山根視来とMF瀬古樹を獲得した。ともに川崎フロンターレでタイトル獲得を経験し、その後、山根がアメリカ、瀬古がイングランドで主力としてプレーしてきた。山根は2022年のカタール・ワールドカップ(W杯)日本代表メンバーでもある。チーム事情を考えれば、確かに補強ポイントを押さえたと言える。
右サイドバックは酒井宏樹の退団後、なかなか固定できずにいた。そしてようやく主力として安定感を見せていた石原広教もFC東京へ移籍し、再び補強が必要になっていた。
ボランチは柴戸海が規律違反によって急きょ退団し、その後、東京ヴェルディと契約。サミュエル・グスタフソンも負傷などの影響があり、加えて曺貴裁監督の戦術にどこまでフィットするかは未知数だ。そうした状況を踏まえれば、経験値のある瀬古の獲得も妥当だろう。
とはいえ、そこは最低限必要だった補強ではないか。
堀之内聖スポーツダイレクター(SD)の就任後、浦和は所属先で十分な出場機会を得られていない選手であっても“過去の実績がある”“浦和とつながりがある”といった理由で獲得してきた。今回の二人はそれとは少し異なり、直近まで試合に絡んでいた。山根に関しては、恩師といえる曺貴裁監督の存在が大きい。
瀬古はトップリーグではないイングランド2部でのプレーであり、山根も30代半ばを迎える。さらに山根には先月末に負ったケガの影響もある。即戦力として計算できる一方、加入してすぐにポジションをつかみ、浦和の戦力を確実に一段引き上げる存在になるかは、まだ分からない。
必要なポジションに、しっかりと実力者を加えた。ただ、「これで一気に強くなる」補強とも言い切れない。
最低限の補強ポイントだった。ただ、最大の補強ポイントは、そこではない。
開幕前は小森飛絢をエースストライカーとして起用していく方針と思われた。しかし第2節ではスタメンから外れた。オナイウ阿道もゴールから遠ざかっている。もちろん、ここから覚醒してくれればいい。ただ、今の陣容には、そうした「活躍してくれたら」という期待値を先行させるタレントが多い。
J1で優勝争いをするのであれば、前線には今まさに結果を残している旬なタレントが欲しかった。本気で上位を狙うのであれば、上位クラブから主力を引き抜くぐらいの補強も必要になる。そうしたタイトル争いの力関係そのものを動かす一手が、現状では明らかに不足している。
サッカーは相手より多く点(ゴール)を決める競技であり、仮に小森が爆発したとしても、続くタレント不足も不安視される。
必要なマスは取った。でも、勝負を左右するカドはすでに他に取られていないか。
今の浦和をオセロに例えると、そんな盤面に見える。
資金力があり、選手獲得でも優位に立てるはずだと余裕を持っていた。しかし強豪勢が着々と戦力を整えるなか、勝負を左右する「カド」を先に持っていかれている。そして浦和は、その周辺のマスを埋めることで、結果的にライバルがカドを取るための引き立て役になっているようにさえ映る。
必要なポジションを補強し、戦力を整えている。ただ、優勝を争うライバルとの相対的な力関係で見た時、「そこを取る(上回る)のは浦和ではなかったのか」と感じる局面が続く。
もちろん、ここから盤面をひっくり返す可能性はある。とはいえ、すでに重要なカドを押さえられた局面を外から眺めれば、「かなり厳しい」と感じるのも無理はない。
戦力面で後手に回っているように映るだけに、それでも慌てる様子を見せない強化部には、もどかしさも感じる。本当にカドを取られた状態からでも勝てる――そう信じているかのようでもある。
それでも勝てる。何を言っている、そんなことはない。ここからだ……。
そう主張するのであれば、あとは「結果」で示すしかない。
開幕2連敗を喫した浦和は8月23日、国立競技場で連勝中のFC町田ゼルビアと対戦する。山根と瀬古の獲得を分岐点に、まずはこの一戦で、逆襲への一手を打てるか。
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