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【鹿島-G大阪】「4連続でハンド疑惑」VAR一つひとつ精査、主審が下した後半ATのPK判定は“妥当”

鹿島対G大阪戦でのハンドの判定について、メディアに見解を示したうえで議論をかわす佐藤隆治・JFA審判マネジャー。(C)SAKANOWA

最初のハンドの疑いが、結果的にPKになっていた可能性も高かった。

 日本サッカー協会(JFA)審判委員会が11月12日に今季8回目のレフェリーブリーフィングを行い、10月5日の鹿島アントラーズ対ガンバ大阪戦の後半アディショナルタイムにジャッジされたハンドのファウルについて詳細を説明した。

 スコアレスのまま迎えた90+1分、津久井佳祐のクロスが満田誠の腕に当たり、山本雄大主審はハンドの反則と判定し鹿島にPKを与えた(徳田誉のキックをGK一森純がセーブし、試合は0-0で終わる)。

 このシーンだが「ポッシブル・ハンド(ハンドの可能性)」が4連続であった。

 まず松村優太のクロスがG大阪の黒川圭介の腕に当たった。そこでVARはチェックを開始した。

 その後、濃野公人が仕掛けた局面でも二度、ボールが濃野の手に当たっていたが、山本主審はこれを反則とは取らなかった。そのあと津久井のクロスに対して、結果的に左腕でブロックする形になってしまった満田の対応をハンドと判定した。

 JFA審判委員会の佐藤隆治審判マネジャー・Jリーグ担当は「決して腕を広げているわけではなく悩ましいところ。ただボールの軌道に腕を残しており、(そこにボールが当たって)主審がハンドの反則とジャッジしたことは受け入れられる」と、この判定は妥当だったと説明した。

 また、濃野がそのままプレーを続けて得点に関与していた場合は、意図に関係なく手にボールが触れていた時点でハンドの反則が適用されていた。今回は得点に直結せず、腕の位置も自然だったため、対象外と判断された。

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 一方で、もしも濃野がファウルと判定されていた場合、さらに遡って松村のクロスが黒川の腕に当たった最初のハンドが有効となる可能性が高かったということだ。

Posted by 塚越始