歓喜の涙…「ロートの目薬です」宇佐美貴史がホーム有観客での今季初ゴールと勝利を喜ぶ。大分にAT弾で劇的逆転勝利
G大阪の宇佐美貴史。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
「あれは泣いていないです」
[J1 3節] G大阪 2-1 大分/2021年7月27日/パナソニック スタジアム吹田
東京オリンピック期間に特例で組まれた順延分のJ1リーグ3節のガンバ大阪対大分トリニータ戦、G大阪が84分のレアンドロ・ペレイラ、90+4分の宇佐美貴史のゴールで、ホームでの劇的な逆転勝利を収めてみせた。
宇佐美は今季リーグ3ゴール目。5月27日のパナスタでの徳島ヴォルティス戦(〇2-1)以来、実に6試合ぶりの得点となった。
「パト(パトリック)が中に落としてくれましたが、まさかあんなに良いところに出してくれるとは思いもしませんでした。良すぎて驚いたので、フカさないことだけを考えて合わせました」という、ある意味、宇佐美らしい短いインパクトから放たれる強烈なショットをゴールネットに突き刺してみせた。
そして試合終了の笛が鳴る。
すると、宇佐美の目には光るものがあり、背番号「39」は袖でそれを拭う。G大阪が今季、有観客試合で勝利を収めたのは初めて。あらゆる苦難をともにしてきたサポーターと、歓喜を久々に共有できた勝利でもあった。
泣いていたようですが――。
試合後のオンラインによる記者会見でそのことに触れられた宇佐美は、次のように答えた。
「あれは泣いていないです、別に。よりエモーショナルな雰囲気を演出するためです。ロート製薬さんの目薬を仕込んでいました。決して泣いていないです。ロートさんの目薬です」
そのようにユニフォームの背中スポンサーでもあるロート製薬社の目薬効果だと強調していた。それにしては、なかなか“迫真の演技”と言えたが――。
G大阪はこのあとも試合が続く。むしろ対戦相手がこの中断期間にG大阪との試合しかないなど、かなり難しい調整を強いられ、コンディション的にはG大阪優位になるなど、改めてJリーグに課題を突き付けていると言える(もしかすると逆の立場になる可能性もあるため、他クラブはこうした日程変更に『NO』とは決して言えない立場など)。
ただG大阪にとっては、むしろ追い風に乗るチャンスと捉えたい。何より、この日本代表にも選ばれてきたエースの一撃で、さらに勢いを加速させていきたいところだ。
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[文:サカノワ編集グループ]