「ユウヤは怒っていた」大迫の交代時の表情にブレーメン監督は苦笑い
大迫勇也。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
昨年12月以来の先発復帰。「約束通り」60分過ぎに交代したが…。
[ブンデス1部 29節] ブレーメン 2-1 フライブルク/2019年4月13日/ヴェーザー
ヴェルダー・ブレーメンのFW大迫勇也が4月13日の29節・SCフライブルク戦で、リーグ戦では昨年12月22日の17節・RBライプチヒ戦(●2-3)以来となる先発復帰を果たした。アジアカップで背中を痛めたあとの復帰2試合目で、センターフォワードとして63分までプレー。まずまずのパフォーマンスを見せて交代した。チームは2-1の勝利を収めている。
ヴェルダー・ブレーメン専門のニュースサイト『ダイヒ ステューベ』は、今回の大迫起用について、フロリアン・コーフェルト監督のコメントを紹介している。
0-0で迎えた63分にクラウディオ・ピサロと交代する際、大迫は明らかに不機嫌だったという。指揮官は「交代する時、彼は私に腹を立てていたね。日本語の汚い言葉を覚えたよ(笑)。勇也はかなり怒っていた」と語っていたそうだ。記事では、それはヴェルダーを再び活性化させる意味で、「良き兆しだ」とレポートしている。
試合はそのあと動き、ブレーメンが2点先取に成功。アディショナルタイムに1点を返されたものの逃げ切った。ブレーメンは12勝10分7敗で7位。
アジアカップで背中を痛めたケガの治療がここまで長期化した。そのため、コーフェルト監督は大迫の復帰に慎重を期していることを強調している。
「試合を控え、大迫には60分のみ起用することを伝えていた。私たちは彼がここからの戦いで必要であり、それを強制的にしなければいけなかった。さもしなければ、彼は再び危険な状態に陥りかねない」
そして28歳のストライカーへの期待を指揮官は語っている。
「まず彼が健康であり続けることを第一に願いたい。そのうえで、ここからの数週間、彼は重要な戦力になる」。一方、63分間のプレーを見て「この(大迫が負傷離脱していた)3か月、いかにクオリティが落ちてしまったかは明らかだった。フィニッシュの爆発力をまだ欠いています。ただ、ここから試合をこなすことで良くなるはずです」と、完全復活へある程度時間を掛けていくプランを示した。
4月20日の30節はアウェーで、さらに25日にはDFBカップ準決勝はヴェーザーで、バイエルン・ミュンヘンとの”連戦”が組まれている。大迫に待望の一発が飛び出すことを期待したい。
あとおそらくだが……その交代のシーン。置かれた状況も把握しているだけに、大迫はコーフェルト監督の交代にではなく、自分自身のパフォーマンスに怒りを覚えていたのではないだろうか。
文:サカノワ編集グループ