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レアル・マドリード「静かなオフ」の理由。久保建英ら4人を未来のため「ガード」

久保建英。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

補強なし、実質的な戦力の上積みはウーデゴールのみ。

 スペインリーグ(ラ・リーガ)の移籍市場は10月5日まで開いている。しかし昨季王者レアル・マドリードはこのオフ、ノルウェー代表MFマルティン・ウーデゴールをレアル・ソシエダから復帰させるなど、レンタルバック以外、純粋な新戦力の補強はなし。積極的な補強をしてきた「白い巨人」が異例のオフを過ごしている。

 ウーデゴールが唯一“戦力”としての復帰と言える。一方、レアル・オビエドからレンタルバックされたウクライナ代表GKアンドリー・ルニンは“第二GK”候補。さらに昨季途中からバイエルン・ミュンヘンでプレーしたスペイン代表DFアルバル・オドリオソラ、セビージャFCのセルヒオ・レギロン、それぞれのレンタル組の去就は未定と言える状況である。

 そうしたなかスペインメディア『マルカ』は、「4人の契約をガード」と題したレポートを掲載。ダニ・セバージョス(24歳:アーセナルFC)、久保建英(19歳:ビジャレアル)、ヘスス・バジェホ(23歳:グラナダCF)、ブラヒム・ディアス(21歳:ACミラン)のレンタル組4人について、レアル・マドリードはしっかり「カード」しながら育てていく方針だという(ボルシア・ドルトムントにローンされたヘイニエルは2年契約)。

 レアル・マドリードが舵を切った、世界の有望株を獲得していく若手戦略はこれまでのところ上手く進んでいる。あとは彼らがロス・ブランコスのユニフォームを着て結果を残すことを望む。あるいは状況によっては、獲得した時よりも大幅にアップした移籍金(違約金)で売却することも選択肢に入ってくる。

 いずれにせよ、新型コロナウイルスによる、クラブ経営への影響はまだまだ読めない段階にある。来季以降に向けて、久保らレンタル組がレアル・マドリードの未来を担っているというのは間違いなく、むしろ新たな時代が、彼らを必要としているとも言っていいだろう。

 久保の所属するビジャレアルは13日(日本時間14日1:30)、岡崎慎司の所属するSDウエスカとスペイン1部リーグの開幕戦を迎える。

注目記事:エメリ監督が久保建英について1分半熱弁「今季キープレーヤーの一人」「目指したところに必ず到達できるメンタリティを持つ」

[文:サカノワ編集グループ]

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