【鹿島】待望今季初ゴール、エヴェラウドが咆哮に込めた想い「僕は器用ではない。ハートでプレーするタイプ」
鹿島のエヴェラウド。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
3試合連続スタメン起用に応える。GKをものともせず、弾丸を突き刺す!
[J1 20節] 鹿島 4-0 札幌/2021年6月27日18:30/カシマサッカースタジアム
J1リーグ20節、鹿島アントラーズのFWエヴェラウドが北海道コンサドーレ札幌戦、待望の今季リーグ初ゴールを決めた。昨季得点ランキング2位だったブラジル人ストライカーの一撃で勢いの増したチームは4-0の大勝を収め、4試合ぶりの勝点3を獲得した。
3-0で迎えた67分、デェエゴ・ピトゥカの左コーナーキックから。ペナルティエリア内で足元にボールがこぼれてきたエヴェラウドは、まさにスナイパーのごとく右足でしっかりボールを叩く。その強烈なショットはGK菅野孝憲を弾き飛ばし、ゴールネットを揺らした。
チームにとっても、本人にとっても、待ちに待った一発。歓喜の輪の中心で咆哮をこだまさせた鹿島の背番号「9」は、その時の心境を語る。
「皆さんが期待してくれているパフォーマンスを発揮できず、自分自身にプレッシャーはかけていました。それに打ち克とうと、今回ゴールできました。膝をついての雄たけびは、気持ちが自然にあのような表現になりました。器用な選手はゴールを決めたら、こんなパフォーマンスをしよう、と考えたりしますが、僕はハートでプレーするタイプです。本能のまま、あの時、僕が感じたままに。ただそれだけの理由であのようになりました」
負傷などを乗り越えて、ここに来て、リーグ3試合連続でスタメン出場を続けた。そしてやっとここで一つ結果を残した。本人にとっても節目の試合となったようだ。
「確かに不安定なパフォーマンスが続きました。やはり人間である以上、ケガなどをしたあと、調子が戻り始めた段階では、いい試合も、あまりよくない試合もあり、それを続けることで本調子へと近づいていきます。もちろんプロの世界で、それは許されないかもしれません。
ただ皆さんが病気をしたあと負の状態が少なからずあるのと、私たちアスリートも同じです。こうして、続けて出場することで、調子が戻ってくるのは本能的な面もあるでしょう。とはいえ大勝し、いい勝ち方ができたからと言って、ここで気を緩めてはいけません。これを続けていろんな面での成功率を高めるため取り組まなければいけない。チームとともに、もっと上を目指すことが大切です」
今季リーグ戦12試合・1得点・3アシスト、公式戦通算17試合・6得点・6アシスト。エヴェとともに復活の兆しを見せた鹿島は、9勝5分6敗で暫定7位。夏の逆襲へ好位置につけている。
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[文:サカノワ編集グループ]