VAR→号泣→歓喜→涙の交代。カナダGKラビに起きたドラマ。なでしこJAPAN、岩渕真奈弾で辛うじてドロー
岩渕真奈が値千金の同点ゴール!写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
田中美南、PKをセーブされる――。
[東京五輪 GL1節] 日本女子代表 1–1 カナダ女子代表/2021年7月21日19:30/札幌ドーム
東京オリンピック・女子サッカーのグループリーグ初戦、なでしこジャパン(日本女子代表)がカナダ女子代表と1-1で引き分けた。
FIFA(国際サッカー連盟)ランキングは、日本が10位、カナダが8位。
開始6分、38歳になったカナダのレジェンド、クリスティン・シンクレアにポストの跳ね返りを自身に押し込まれる。気を付けていた立ち上がり、日本は先制点を決められてしまう。
その後は、日本がボールを持つものの、カナダのゴール前の関門をなかなか突破できない。
すると後半開始、高倉麻子監督は菅澤優衣香に代えて、田中美南を投入。5人交代枠を有効活用しようと、早めに交代に踏み切る。
そして早々の50分、田中がGKステファニー・ラビと交錯。このプレーでラビはピッチに倒れ込む。
そこでVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が介入される。主審はOFR(オン・フィールド・レビュー)でラビと田中の接触を確認。そしてラビの田中へのファウルで、日本にPKを与えた。
胸の上部を痛めてなかなか立ち上がれずにいたラビは、その判定に加えイエローカードを提示される。
ラビは座りながら顔を上げる。しかし動揺を隠せず、加えて痛みもあり、涙を流して号泣してしまう。
そして時間をかけて何とか冷静さを取り戻し、このPKに向かう。
すると、ビッグプレーが生まれる。田中のキックを、ラビがセーブ! 今度は一転、ラビは笑顔を爆発させて、彼女を中心にカナダの歓喜の輪ができあがった。
しかし――。ラビはそのあとプレーに戻ったものの、再び涙を流すなど情緒が乱れる。結局、58分、ケーレン・シェリダンとの交代を余儀なくされた。
その後、両チームともに選手を交代しながら、互いにゴールを狙っていく。
そして84分、背後のスペースを突いた新背番号10の岩渕真奈が、狙いすましたショットを突き刺して、1-1に追い付いてみせる。
アディショナルタイムは8分間。両チームともに攻め続けたが、結局ゴールを割れず、1-1で引き分けた。
日本はこのあと、24日にイギリス、27日にチリと対戦する。
注目記事:【東京五輪】南ア代表監督が本音激白「ギロチンに乗っている」「キープレーヤーを失った」。敵は日本代表ではなく…
[文:サカノワ編集グループ]