エースへの階段を昇る岩渕真奈。「力強く、彼女らしいプレーができている」と高倉監督も評価
左足でゴールを決めた岩渕。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
「ここから成長していける」横山もドイツでの経験を見せ付ける2ゴール!
なでしこジャパン(日本女子代表)が中国を押し切って3-1の勝利を収め、オーストラリアとの決勝進出を果たした。
岩渕真奈と横山久美。何より二人のストライカーが結果を残したことは、前線の得点を奪う力が課題だった日本にとって大きな収穫となった。
まずは岩渕だった。日本が主導権を握るなか迎えた39分、左サイドからカットインし、またぎフェイントでDFのマークを剥がして左足を一閃! 鋭いシュートがGKの手を弾いてゴールネットを揺らした。
その活躍に触発されるように、途中出場の横山久美も85分にGKのポジションを確認したうえでの技ありのループで2点目を奪取。さらに88分にPKで試合を決定づける3点目を冷静に沈めた。フランクフルトに在籍しドイツで経験を積んできた勝負強さを、この大一番で発揮してみせた。
試合後、日本の高倉麻子監督はこの二人の活躍ぶりについて、次のように語った。
「岩渕は今、チームのエースになっていく段階にいると思い ます。力強く、彼女らしくプレーできてきています。横 山は、まだまだ学ばなければいけないことがたくさんあり ますが、今日結果を出したことで、一つ階段を上って、成長していけると信じています」
そう語る高倉監督は、もっとチャンスを作り出すことを課題に挙げていた。
「ほかの選手たちに関しても、得点のみならず、チャンスを作り出すところで、まだま だ質を上げなければいけないので、そのように選手たちに接していきます」
そして指揮官は改めて、まだ彼女たちも、チームも成長段階にあることを強調していた。
「結果的に3点入ったことで、結果として表現できたとこ ろはありますが、新しいチームになって約2年、階段を一段一段、連携を深めながら、理解 を深めながら成長してきていると思います。それがこのよう な厳しい戦いの中で、少しずつリン クしてきたと思います」
アジアカップ2連覇が懸かる決勝のオーストラリア戦は、現地21日、日本時間は22日午前2時に開始される。
文:サカノワ編集グループ