【浦和】ギアクマキスの状況まとめ。移籍決定へあとはサインのみ、アトランタ再オファー準備。ポステコグルー監督は…
セルティックのギアクマキス(左)。(Photo by Ian MacNicol/Getty Images)
2021-22シーズンの得点王へ、サンプドリア、カディス、ボルドー、アンデルレヒトもオファー。
スコットランド1部セルティックFCのギリシャ代表FWギオルゴス・ギアクマキス(Georgios Giakoumakis)が1月27日、オランダへ飛行機で往復し、浦和レッズのメディカルチェックにパスした。契約まで、あとはサインを残すのみとなった。ただし、このストライカーと「個人合意」していたとされる、MLS(メジャーリーグサッカー)のアトランタ・ユナイテッドはまだ諦めていないという。改めて、浦和のギアクマキス獲得に向けて、状況を整理したい。
浦和とセルティックは1月17日までに、この28歳のストライカーを巡りクラブ間で移籍に合意。移籍情報を専門とするジャーナリスト、ファブリツィオ・ロマーノ氏(@FabrizioRomano)が、移籍金400万ユーロ(約5億6000万円)でまとまったと伝えた。
ただ、そこから浦和とギアクマキスの個人の詰めの交渉が残っていて、さらにアトランタが獲得を目指していると報じた。
アトランタは2018年のMLS得点王でありチームを牽引してきたFWホセフ・マルティネスが、インテル・マイアミへ移籍。その後継者として、ギアクマキスに白羽の矢を立てた。
そして1月25日、ギリシャメディア『SDNA』は、ギアクマキスがアトランタと条件面で「個人合意」。「あとはセルティックから承認を得るのみとなった」と報じた。
ところが――急転直下、アトランタがセルティックに提示したオファーは「レンタル+買い取りオプション」。MLSは「サラリーキャップ制」が導入されているため。明らかに浦和を下回る条件で、セルティックはそれでは応じられないと拒否したのだ。
そして27日、ギアクマキスはオランダに向かい、浦和のメディカルチェックを受けてパスしたと報じた。近距離にあるロッテルダムがホームのフェイエノールトと浦和は戦略的パートナーシップ協定を締結。近年の外国籍選手の補強では、いずれもフェイエノールトで選手たちはメディカルチェックを受けている。
これまでのところ、セリエAのUCサンプドリア、スペイン1部カディスCF、フランス2部FCジロンダン・ボルドーもオファーを出しているが、浦和を上回る条件を提示できていないと見られる。さらに『ラ・ガゼッタ』は、ベルギー1部の名門RSCアンデルレヒトが、このストライカーの獲得を検討しているとも伝えている。アトランタの動きも読めない――。
浦和に来れば、4・5月にAFCアジアチャンピオンズリーグ(ACL)の決勝(ホーム&アウェー)というビッグマッチが待っている。ギアクマキスが世界に通じるストライカーであると改めて証明できるチャンスでもある。多くのファンとサポーターも待望している……レッズのユニフォームを着る日は間もなくか――。
またセルティックを率いる前横浜F・マリノス指揮官のアンジェ・ポステコグルー監督は、「彼の周りではまだかなりの憶測が飛び交っています。いずれにせよ、何かしら決定されるまで、私の立場では、彼がどのようにトレーニングをしているか、どのように物事を感じているかを見るだけです」と、あくまでも一選手として見守ると強調している。
ギアクマキスは2021-22シーズン、リーグ13得点を決めてスコットランド1部の得点王に輝いている。今季は古橋亨梧の控えに回る形となり、リーグ19試合・6得点・1アシスト、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)のグループステージでは6試合・1得点など、公式戦トータル28試合・9得点・1アシストを記録。ギリシャ代表としても11試合・2ゴール。