【Jリーグ】「悪質性」踏まえ、クラブの管理監督責任は重大。タビナス ポール・ビスマルクの飲酒運転で、いわてグルージャ盛岡に「けん責」の懲罰を下す
写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
クラブはビスマルクと同乗していた選手に厳罰を下す。
Jリーグ(公益社団法人日本プロサッカーリーグ、野々村芳和チェアマン)は2月7日、昨年10月にタビナス ポール・ビスマルクが酒気帯び運転をして警察に検挙された件を受けて、J3リーグのいわてグルージャ盛岡(岩手)に対し、「けん責」の懲罰を下したと発表した。
発表によると、ビスマルクは2022年10月29日4時頃、前夜から飲酒したあと自家用車を運転して警察に検挙された。また、ともに飲食した岩手所属の加々美登生は、ビスマルクの運転を抑止せず同乗した。
Jリーグは、このいずれの行為も法令違反であるとともに社会的に大きく問題視される「酒気帯び運転」だという「悪質性」を踏まえ、結果的にこれらを抑止できなかったクラブの管理監督責任は重大と判断。クラブのみならずJリーグの社会的信用を毀損する行為であるとして、今回の処分を決めた。
一方、岩手はこの行為の重大性を鑑み、ビスマルクとの契約を解除、加々美には減俸やチーム活動参加の無期限出場禁止など厳罰を科している。こうした状況も踏まえ、リーグは「社会全体で問題視されている本件行為を起こさせたクラブの管理監督責任は重大であり、またクラブのみならずJリーグの社会的信用を毀損するものであることから、今後の再発防止を徹底すべく」として、「けん責」の処分を下したという。
Jリーグでは近年、他にもアルビレックス新潟、ガンバ大阪のブラジル人選手が飲酒運転で(1件は事故も発生)警察に検挙される事案が発生していた。
※Jリーグ規約第3条〔遵守事項〕第2項「Jリーグ関係者は、第1条のJリーグの目的達成を妨げる行為およびJリーグの信用を毀損する行為を行ってはならない」、同条第3項「Jリーグ関係者は、法律、命令、条例等を遵守し、社会的規範を尊重して行動しなければならない」