元ポーランド代表FWシュヴィルツォクがJリーグ復帰か!ドーピング疑惑、名古屋がCASで「勝訴」!?
名古屋でのシュヴィルツォク。(Photo by Masashi Hara/Getty Images)
ポーランドのザグウェンビェ・ルビンが獲得を目指す。
ドーピング問題により名古屋グランパスに保有権があるものの出場停止の続く元ポーランド代表FWヤクブ・シュヴィルツォク(Jakub Jan Swierczok)に、Jリーグ復帰の可能性が浮上している。
ポーランドメディア『Weszlo』は2月8日、このドーピング問題で名古屋がCAS(スポーツ仲裁裁判所)で「勝訴」したという情報を得たと言い、ポーランド1部ザグウェンビェ・ルビンがこのFW獲得に動いていると報じた。
シュヴィルツォクは2021年10月17日、韓国・全州ワールドカップスタジアムでのACL(AFCアジア・チャンピオンズリーグ)の準々決勝・浦項スティーラーズ戦(名古屋は0-3で敗戦)のあとのドーピング検査で、「A検体」からAFCアンチ・ドーピング規則に反する禁止物質が検出された。
そのためAFCアンチ・ドーピング規則2021の第7条に基づき「暫定的資格停止」に。シュヴィルツォクは意図的なドーピングではないと主張し、名古屋は「B検体」の再検査を要求した。
しかし昨年10月28日、名古屋は「B検体」からも禁止薬物の陽性反応が確認されたと発表。AFC(アジアサッカー連盟)はシュヴィルツォクに対し、2021年12月9日から「全てのサッカー関連活動に関し、4年間の活動禁止処分とする」と厳しい処分を下した。ただしシュヴィルツォク側はCASに上訴する姿勢を示していた。
今回の記事では、「名古屋がローザンヌで勝訴したとの情報を得た」と、シュヴィルツォク側の主張が何かしら認められたことを示唆。そのうえで、昨年12月に30歳になったストライカーが復帰に向けて動き出したという。すでにザグウェンビェ・ルビンと「話し合いをしている」そうだ。
一方、Jリーグ復帰の可能性にも言及。「すでに複数クラブがこのストライカーと交渉している」「Jリーグに留まらない場合には、ザグウェンビェ・ルビンの選手になる可能性が高い」として、名古屋や日本復帰の可能性もあり得るようだ。
なお『トランスファーマルクト』によると、シュヴィルツォクは名古屋と2024年1月まで契約を結んでいる。
また、「B検体」陽性判定が伝えられた際には、シュヴィルツォクは自身のインスタグラム(@swierczok40)で、多くの時間と費用を自らの潔白を証明したと主張していた。
検出された禁止薬物は「トリメタジジン」で、健康サプリメントから検出されたと見られるという。ただ、そのサプリにトリメタジジンの記載はなく、「汚染されていた」と訴えていた。
さらに弁護士を伴うAFCへの説明の席で、相手の担当者の一人が居眠りをして聞いていなかったこと、提出した証拠に目も通していなかった人もいたなど、反論に耳さえ貸さなかったと明かしていた。
そして、意図的な服用していないと強調し、CASに上訴する方針を示していた。
シュヴィルツォクは2021年7月に名古屋へ加入し、J1リーグ14試合・7ゴール、ACL2試合・3得点と活躍した。ポーランド代表6試合・1得点。
約2年間のブランクも気になるところだが、『ポドルスキーの後継者』とも言われた得点力のあるアタッカーであり、復活なるか――。そのCASの決定について、今後、名古屋から何かしらの発表もありそうだ。