50代営業社員が約7年半で1166万円着服。ベガルタ仙台、不正行為で懲戒解雇。刑事告訴は…

現金であずかったスポンサー料、チケット代金など。

　J2リーグのベガルタ仙台は７月20日、クラブに勤めていた50代営業担当の社員が約７年半の間にスポンサー料やチケット代金など計約1166万円を着服する不正行為をしていたとして、懲戒解雇にしたと発表した。社会的制裁を受けたとして、クラブは刑事告訴はしない意向だ。

　仙台の発表によると、営業担当の50代男性の元社員は2015年12月から2023年6月まで、現金であずかったスポンサー料、チケット代金など約1166万円を着服。他のスポンサー料の振込金に修正処理するなど、着服を隠蔽していた。

　経理担当者が今年６月16日、長期未収入金の処理内容をチェックして判明。社員の「虚偽の説明」を信用し、事務処理に係るチェック体制が十分に機能せず、長期にわたる不正行為が起きていたという。

　内部調査は、外部専門家からの指導に基づき厳正に実施。現時点での被害金額は、一括して全額弁済を受けている。今後新たな被害が判明した場合、別途弁済を求める予定だ。

　クラブは不正を行なった元社員について、2023年７月19日付で懲戒解雇処分を下した。懲戒解雇という社会的制裁を受けていることを考慮し、刑事告訴は行わない予定という。

　クラブの管理責任については、Ｊリーグから示される判断などを踏まえたうえで真摯に対応していくという。

　仙台は今後の対策について、「内部管理体制を一層強化し、コンプライアンス遵守のさらなる徹底、内部事務処理システムやルールの改正、およびチェック体制の強化などを実施し、再発防止と信頼回復に向け、全社を挙げて取り組んでまいります」としている。