【柏1-0浦和】松尾佑介が語った攻め切れなかった要因「シンプルに背後を狙っていきましたが…」
松尾佑介。写真:石橋俊治/(C)Toshiharu ISHIBASHI
タフさや運動量でも相手を凌駕していかなければ。
[J1 8節] 柏 1-0 浦和/2024年4月12日19:00/三協フロンテア柏スタジアム
J1リーグ8節、浦和レッズは木下康介に得点を決められ柏レイソルに0-1で敗れ、今季初の連勝を逃した。3勝2分3敗の勝点8。
松尾佑介は2試合連続で左ウイングで先発し、2試合連続ゴールを狙った。しかし相手の素早くリトリートした守備網を崩し切れなかった。0-1とリードされたあと、76分に安居海渡と交代した。
「相手も対策してきていて、もう少し工夫できればと思いました。(どのような打開を狙った?)(相手の)サイドバックとセンターバックが(突破に対し)カバーに来ていたので、どちらかといえば僕が内側に入り、(渡邊)凌磨くんがスペースを使う時間が長く、もう少しそこを有効活用できれば良かったです。そのあとの攻撃に手詰まり感がありました。話し合って改善していきたいです」
そう語るように、この日は松尾が内側を突くアンダーラップからチャンスが生まれた。オーバーラップとの使い分けについて問われると、松尾は「それは相手次第。相手にとってどちらが有効かを考えながら、どちらもローテーションしながら狙っています」と答えた。
ペア=マティアス・ヘグモ監督は、相手のサイドにできた背後を突くことを狙いの一つに掲げる。ただ、打開し切れない場面が続いた。
また、失点シーンは交代出場した同サイドの中島翔哉からプレスがかからず、松尾のところで数的不利を作られ、カバーに来たサムエル・グスタフソンも引き出され、そして渡邊凌磨もアタックに行けず。案の定、サイドの背後に抜け出たマテウス・サヴィオにクロスを放たれ、木下のボレー弾が炸裂した。
「柏はセカンドボールの回収が得意なチームで、その土俵に乗ってしまったと言いますか、自分たちらしくできなかったと感じます。シンプルに背後を狙っていったものの、相手がガクっと(運動量が)落ちなかった。それが後半、攻め切れなかった要因かなと思います」
タフさや運動量でも相手を凌駕していかなければならない。90分通じてで難しければ、局面で発揮したいし、そのような疲れの出てきた時間帯にも中島からハメていくのが本来ペア=マティアス・ヘグモ監督の狙いである。結果的に守備強度に課題のあるラインを突かれただけに、そこは徹底したい(攻撃センスの突き抜けている中島が、先発できずにいる要因の一つでもあるだろう)。
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松尾がよりゴールに近い位置で仕事ができるように。加えて松尾自身もプレッシングから起点になるような仕事もまた求められる。それは浦和を優勝争いへ導き、自身がスケールアップするための条件にもなってくるだろう。
取材協力/佐藤亮太