【神戸0-1京都】大迫勇也のゴール取り消し→PK→失敗。なぜアドバンテージにならなかったのか!?【解説】
大迫勇也。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
ゴールは認められないものの、大迫がボールを触る前に遡り「ハンド」の判定”優先”に。
[J1 10節] 神戸 0-1 京都/2024年4月27日(土)14:03KO ノエビアスタジアム神戸
J1リーグ10節、京都サンガF.C.がFW原大智の豪快なダイビングヘッド弾で、ヴィッセル神戸に1-0の勝利を収めた。
この試合の前半アディショナルタイム、大迫勇也がボレーでゴールネットを揺らしたが、その判定を巡り、11分間中断した。結局、オフサイドで得点は取り消されたが、遡って京都のハンドにより、神戸にPKが与えられた。しかし、大迫のショットはク・ソンユンのビッグセーブに阻まれた。
なぜ、「オフサイド」「ハンド」と分けて判定されたのか。アドバンテージは認められなったのか!?
VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の介入により、まずロングスローからジャンプヘッドで宮代大聖が競り、その背後にいた大迫がボレーで決めた。
神戸としては、宮代は触れていないと主張していたが、VARは頭髪などが触れていると見て、つま先がオフサイドポジションに出ていた大迫の「オフサイド」でゴール取り消した。
ただ、宮代と競り合った松田天馬の上げていた左腕にボールが当たっていた。
飯田淳平主審はビデオをチェックするOFR(オン・フィールド・レビュー)を経て、ハンドのファウルを認め、神戸にPKを与えた。
松田のハンドであれば、アドバンテージでもよかったのでは……と思われる。
ただ、時系列で追うと、まず宮代がボールを触った瞬間(ボールに触ったかどうかはまた別問題に)、その時点で大迫がオフサイドポジションにいたため、そのゴールが取り消された。
しかし今度は、宮代がボールに触れたあとがポイントに。大迫がボールを触れるまで、ルール上、まだ「オフサイド」のファウルは成立していない。大迫が触れる手前での、松田のハンドの反則が優先された。
むしろ宮代が触った瞬間で見ると、そのあとの松田の関与についてアドバンテージを取っても「オフサイド」になるため、大迫が触れる前の「松田のハンド→PK」の判定になった。
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11分間という中断時間は確かに長った。ただ飯田主審とVARが確認を取り合い、判定としては、手順と段階を踏んだ正しいものだった。