『令和の米騒動』なぜ!? 減反政策だけでない背景と今後の見通しをホリエモンが語る「本当に米が不足した場合は…」
堀江貴文氏。(C)SAKANOWA
「政府の政策は逆回転をし始めると、とんでもないことになってしまう」
実業家の堀江貴文氏が8月30日、自身のユーチューブチャンネル『ホリエモンチャンネル』で、「『令和の米騒動』について解説します」と題した動画をアップ。東京都をはじめ都心部のスーパーマーケットで米が店頭からなくなっている現象について、減反政策だけではない理由や背景、今後の見通しなどを解説した。
南海トラフなど地震、さらに台風の接近……自然災害への備えのため、米が買われていった。ちょうど新米が売り始められる時期と重なり、都内ではスーパーから「白米」が消えている。
飲食店も経営する堀江氏は「業務用の米は全然不足していません。普通に仕入れられます」と語る。一方、家庭では日本人の主食である米を、買いたい人が買えないという状況になっている。
人口と農家の減少もあり、減反政策が進められてきたことがこの混乱を招いた要因の一つに挙げられている。その点について堀江氏はJA(農協)の支配的構造とともに、零細農家が多い状況を指摘する。
GHQの占領政策に起因し、日本では大規模農家が北海道以外にほとんどなくなり、資本力の小さい零細農家が乱立していった戦後の背景に着目。あまりに小規模な農家が増えてしまっていたため、その農家と米の生産量も減らすように舵を切ってきたなか、ここに来て歪が生じているのではないかと見る。
米の供給は増えていったが、人口は頭打ちになり「日本の高い米は外国は買ってくれない。だから減反政策が始まるわけですが、政府の政策は逆回転をし始めると、とんでもないことになってしまう」と、負のスパイラルに陥っていると語る。
危機を煽り、自然災害というセンシティブな情報も絡み、SNSやテレビで「米が不足している」と言われ、スーパーに飛び込み米を買ってしまう――。そんな今の世情を分析する。
「本当に米が足りなくなれば、備蓄米を放出するだろうし、タイやアメリカから米を輸入すると思います。していないのは、そろそろ新米が流通するからです。すでに北海道では刈り取りが始まっています。美味しい新米が供給されるのに、1年前の米を備蓄するようでは、バカじゃねえのかと思います。SNSが米騒動を煽っているところはあり、バカが原因です」
堀江氏はそう嘆いた。
備蓄に走る人々の行動が“一巡”し、落ち着くのを待つしかないとも言える。政府からの具体的な今後の見通しに関するアナウンスもポイントになりそうだ。