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【浦和】殊勲のラストプレー弾、大久保智明「転がってきたらいいな…と思っていたら、本当にいいところへボールが来た」。川崎と土壇場2-2ドロー

浦和の大久保智明。写真:松村唯愛/(C)Yua MATSUMURA

サヴィオ → ボザ → 左ボレー!!「前節もクロスから惜しいシーンがあったので――」

[J1 13節] 川崎 2-2 浦和/2025年5月21日19:03/Uvance 等々力スタジアム by Fujitsu

 J1リーグ13節、浦和レッズの大久保智明が土壇場のラストプレーで左ボレーをねじ込み、苦戦を強いられながらも川崎フロンターレと辛うじて2-2で引き分けてみせた。両チームともに勝点1を分け合った。

 90+4分のラストプレーだった。マテウス・サヴィオが相手のプレスをかわしてクロスを放つ。パワープレーで前線にいたダニーロ・ボザがヘッドで合わせてファーサイドへ流す。

 すると、そこでフリーになっていたのが大久保だった。浦和の21番は体を倒しながらしっかりと左ボレーで合わせ、川崎ゴールのサイドネットへコントロールショットを流し込んでみせた

 途中出場から大きなひと仕事をした大久保は試合後、ゴールシーンについて次のように振り返った。

「前節もクロスから惜しいシーンがありました。今日も中に入っていれば、転がってきたらいいな……と思っていて、たまたま、本当にいいところへボールが来ました」

 完全にフリーとなり、冷静に体を倒してミートしに行ったという。

「割と時間はありましたが、体を流して打たないようにと。フカさないように、しっかり耐えられて良かったです。(自分に近づいてくるボールで、実は難しかったのでは?)外す時はちょっと態勢を崩している時が多いので、そういうのも自分の中で課題としていて、あの場面ではしっかり耐えられたのが良かったです」

 一方、プレッシングなど守備面でなかなか貢献できずにいることは反省する。

「本当は勝ち試合にして、決勝ゴールを決めたかったです。同点に追い付けたのは大きいと思います。今までだったら多分2-1で負けてしまっていたので、同点に追い付けて良かったと思います。けれど、自分が出てから1失点しているので、そこは反省しています」

 そして、この日が大久保にとって記念すべきJ1通算100試合出場となった。その節目でゴールを決められた。

「知り合いや両親から、これまで『今、97試合目だよ』とか『100試合いつかね』という話をしてくれていました。自分としては、クラブ・ワールドカップまでに100試合を迎えたかったので、それは良かったです。100試合目で点を取れたのは、個人的に良かったと思います」

 とはいえ力のある川崎に勝てなかったのもまた事実だ。大久保に笑顔はなく、次のように悔しさを口にした。

「(すぐボールを取りにいったが?)点を決めて嬉しい気持ちはありましたけれど、喜びよりも、やっぱり勝ちに行きたかった。まだ試合終了の笛は鳴っていなかったし、レッズというクラブは勝点1で満足することはないので、自然とボールを取りに行っていました」

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 大久保がその“喜び”とともに“悔しさ”を、中2日、アウェーでの次戦・名古屋グランパス戦にぶつける。

Posted by 塚越始