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【デフサッカー日本代表】誰もが楽しめるスポーツ――サッカーの魅力を発揮し、日本開催デフリンピックで金メダルに挑む!

壮行会に臨んだデフリンピック日本代表の選手たち。(C)SAKANOWA

JFA宮本恒靖会長「声ではなく、目と心でつながるプレー、音ではなく信頼で築かれるチームワーク。その姿はサッカーの本質を、改めて私たちに教えてくれます」

 11月14日から25日まで開催される「東京2025デフリンピック | TOKYO 2025 DEAFLYMPICS」サッカー競技に出場するデフサッカー日本代表の壮行会が6日、東京ドーム内の「blue-ing!(ブルーイング) | JFAサッカー文化創造拠点」で行われた。男女の日本代表全選手が登壇し、「金メダル獲得」へ決意を示した。

 前回2022年ブラジル大会はコロナ禍の影響を大きく受けて、男子はアジア予選に参加できず。女子が本大会に臨みグループステージ突破を果たしたが、その後、陽性反応が日本選手団の複数人から検出されて選手団全員が帰国する決断が下された。

 そして2023年にマレーシア・クアラルンプールで開催された「第4回ろう者サッカー世界選手権大会(ワールドカップ)」では、男子が準優勝、女子が5位に終わった。

 壮行会で日本サッカー協会の宮本恒靖会長はまず「JFAは誰もがサッカーを『する・見る・関わる』にアクセスできる環境を目指しています。サッカーを愛する全国全ての人が、日常でサッカーを楽しみ、挑戦できることを当たり前にして、サッカーを通じてダイバーシティを推進し、日本のスポーツ文化に変化をもたらしていくことを目標にしています」と、JFAのポリシーを説明して、次のようにデフリンピック日本代表の選手たちを激励した。

「聞こえる・聞こえないという枠を越えて、サッカーを通じて互いを理解し、つながりを広げてきた日本のデフサッカーの歩みは、現在の私たちの取り組み(『アクセス・フォー・オール』)そのものだと思います。声ではなく、目と心でつながるプレー、音ではなく信頼で築かれるチームワーク。その姿はサッカーの本質を、改めて私たちに教えてくれます。

 世界中から選手たちが集うデフリンピック、その日本開催で日の丸を背負って戦う皆さんが歴史をつなぎ、新たな一歩をつなぐ瞬間を、私たちは心から楽しみにしています。どうか自分を信じ、仲間を信じて、日本代表としての誇りを胸に全力でプレーをしてください。何より選手の皆さんがデフリンピックという特別な瞬間・時間を楽しんでください。心から健闘を祈っています」

 このあと日本サッカー後援会の松本育夫氏が選手たちを激励。そして両チームの監督とキャプテンがあいさつを行った。

 男子の松本卓巳は「最低でも世界一、最高でも世界一を目標にやってきました。必ず金メダルをお見せします。この大会でしか味わえない責任を噛み締め、強い覚悟で挑みます。そのためには皆さんの力がなければ難しいと思っています。ぜひ皆さんの力をお借りして、一緒に戦っていただきたいです」と決意を示した。

 女子の伊東美和は「自分たちが戦う姿で、聞こえる・聞こえない関係なく、障がいある・なし関係なく、たくさんの方々に感動や勇気を与えられるように戦ってきます。金メダルを勝ち取れるように頑張ります。私たちと一緒に戦っていただけたら嬉しいです。応援よろしくお願いします」と呼び掛けた。

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 大会は、福島のJヴィレッジで開催される。男子が11月14日のイギリス代表、女子が15日に過去15年間無敗を続けるアメリカ代表との一戦でスタート。グループステージを経て、決勝は男女ともに11月25日に組まれる。