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中国完全アウェー! 広島が“疑惑の判定”で失点もACL成都とドロー。加藤陸次樹が価値あるイコライザー弾

ACLエリートのエンブレム。(C)SAKANOWA

VARからOFRでノーファウルの確認も…自身のPK判定を支持。

[ACLエリート LS5節] 成都蓉城 1-1 広島/2025年11月25日/鳳凰山体育公園サッカー場

 AFCアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)エリート・リーグステージ5節、 サンフレッチェ広島がアウェーで成都蓉城足球倶楽部との一戦、後半立ち上がりに先制されながらも加藤陸次樹のイコライザー弾で1-1のドローに持ち込んだ。

 高市早苗総理大臣の発言に中国政府が反応し、中国人の観光客と留学生に日本への渡航自粛を要請するなど、外交問題の影響が広がり両国に緊張感が漂うなか、今回、広島は中国遠征に臨んだ。

 成都サポーターの熱狂的な大声援がスタジアムを包み、さらに芝生が荒れてボールを思うようにコントロールできないなど、広島にとっては難しいシチュエーションの一戦に。

 するとスコアレスで折り返した後半立ち上がり、荒木隼人のペナルティエリア内での相手へのショルダーチャージを、アブドゥラ・アルマッリ主審はファウルと判定し、成都にPKを与えた。しかし、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)はノーファウルの可能性を指摘し、映像で確認するOFR(オン・フィールド・レビュー)に持ち込まれた。

 VARオペレーションルームから、判定が違うのではないかと主審に指摘することでOFRは実施される。そのため、OFRに委ねられた場合、判定が覆る可能性が一気に上がる。

 ところが今回、アルマッリ主審は映像を入念に確認したうえで、やはり荒木のタックルは肩ではなく背中に行っていると判断。自身の判定通り、成都にPKを与えた。

 そして54分、フェリペ・シウヴァがこのキックを沈めて、ホームチームに先制点をもたらした。

 この日もシュート精度の低い広島だったが、63分、アタッカー陣が躍動。中村草太の機転を利かせたパスから、交代出場したばかりの加藤陸次樹がシュートをねじ込み同点に! 結局このまま1-1で引き分けて、広島は勝点1を掴んでみせた。

 広島は2勝2分1敗の勝点8で暫定5位となっている。上位8チームが「ラウンド16」に進める。

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 広島はこのあとのJ1リーグ、11月30日・37節にアウェーで川崎フロンターレ、12月6日・最終38節にホームで湘南ベルマーレと対戦する。