北中米W杯から採用の新ルール:2枚目のイエローもVAR対象、交代10秒以内

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スローインやゴールキックの時間制限も

 6月に開幕するFIFA北中米ワールドカップ(W杯)で、新たなルールやレギュレーションが採用される予定だ。『BBC』がこのほど、IFAB(国際サッカー評議会)で決議された新たなルールをレポートした。

 IFABはウェールズのヘンソル城で年次総会を開催し、今夏のW杯から適用する複数の変更案を承認した。6月1日から有効となり、W杯そして2026-27シーズンに適用される運びだ。

 注目点の一つが、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の対象範囲拡大だ。これまで対象外だったコーナーキックの誤判定がレビュー可能になり、明らかに誤って提示された2枚目のイエローカードについてもVARが介入できるようになる。

 さらにイエローカードが誤って相手チームに提示された場合、VARによって是正が可能に。例えばハンドの判定で実際に触れていたのが相手選手だった場合など、明白な事例に対応する。

 一方、試合のテンポ低下や時間稼ぎ対策も強化される。選手交代時には新たなカウントダウンが導入され、所定の時間内でのプレー再開が求められる。交代では10秒以内に手続きを完了させなければいけない。

 交代まで10秒を越えた場合、交代選手はプレー再開から1分後に中断するまでピッチに立てない。一時的に相手が数的優位になる。

 この時間制限だが、ゴールキックやスローインも対象になる。無駄に時間が浪費されていると主審が判断した場合、5秒のカウントダウンを開始する。

 また、GKがピッチ内で治療を受けることで事実上の“戦術的タイムアウト”となるケースへの対策も議論されており、今後トライアルが行われる予定だ。

 オフサイドのルール変更案についても追加トライアルが承認された。アーセン・ヴェンゲル氏が提案している新解釈が、カナディアン・プレミアリーグで試験導入される。

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 近年はGKの「8秒ルール」や「キャプテン・オンリー」など、競技運営の円滑化を図る改正が進められてきた。北中米W杯では、VARの権限拡大、時間管理の徹底という二つの柱により、さらなる変革の舞台となりそうだ。