【現地発】バイエルン谷川萌々子が語った課題とは?「しっかり見直したい」 堂安律出場の試合を観戦、ドイツではファンクラブも発足
ヴォルフスブルク戦での勝利を喜ぶバイエルン女子の谷川萌々子。(C)Midori IKENOUCHI
「TANIKAWA」のユニフォームで応援するファンの姿も
FCバイエルン・ミュンヘン女子は2月23日、女子ブンデスリーガ第19節でVfLヴォルフスブルクとの頂上決戦に臨んだ。舞台となったのは本拠地キャンパス。ブンデスリーガ女子の首位攻防戦とあって、スタジアムはいつも以上に多くのファンと報道陣で賑わった。
トップチームが戦うアリアンツ・アレーナと異なり、キャンパス内のメディアセンターはこぢんまりとした空間だ。華やかなVIPラウンジの隣に位置しながらも会議室のような雰囲気で、試合前にはソーセージ、手作りケーキ、パンが振る舞われ、コーチ陣や救急隊、セキュリティスタッフも行き交う。むしろ、この温かみのある舞台裏も、このバイエルン女子の試合の魅力の一つである。
そんな温かさが熱気となってスタジアムを包むなか、バイエルン女子は独特のウォームアップで試合へのスイッチを入れる。ジャンプしながら隣の選手と肩をぶつけ合う、いわば“ぶつかり稽古”。実戦さながらの強度で行うこのトレーニングは、女子ブンデスリーガの激しさを象徴しているとも感じる。。昨秋の欧州女子チャンピオンズリーグ以降、女子サッカーを取材してきたが、その迫力と強度には驚かされてきた。
首位に立つバイエルンにとっては、追走する2位ヴォルフスブルクとの差を広げたい重要な一戦だった。スタンドには日本人ファンの姿もあり、とりわけ最前列で横断幕を掲げるファミリーの存在はおなじみだ。「TANIKAWA」の名が入ったユニフォームを着るドイツ人ファンの姿も見られ、地元にはすでにファンクラブもできている。
試合はまさに頂上対決にふさわしい緊張感に包まれていた。前半、バイエルンは力強いシュートでゴールに迫る場面を作るものの得点には至らず、逆にヴォルフスブルクに先制を許した。
会場が一瞬静まり返る場面もあったが、後半に入ると様相は一変する。バイエルンが怒涛の反撃を見せ、最終的に4-1で逆転勝利を収めた。
谷川萌々子は試合後、前半の劣勢を振り返り「相手の方が一回り上の力強さを見せていた。もっと気持ちを込めて戦おうと、ハーフタイムに選手だけで話し合った」と明かす。「チャンスを決め切れる選手が大事。自分にも前後半でチャンスがあったのに決められなかったので、しっかり見直したい」と、さらなる向上を誓っていた。
「全員が勝つことに強いこだわりを持って後半に入れたことが、勝因だったと思います」
谷川によると、選手たちは「バイエルンこそが一番強いチームだと証明しよう」と士気を高め続けていたという。
ヴォルフスブルクは欧州女子CLで、優勝二度、準優勝四度と結果を残している。その強豪相手の勝利は、現在ベスト8に勝ち進んでいるバイエルンが“世界”の舞台へ向かっていくための確かな弾みにもなった。
なでしこジャパン(日本女子代表)にも選ばれる谷川は、スケジュールの合間を縫い、トップチームの試合も観戦しているという。前日にはアイントラハト・フランクフルト戦を初観戦し、堂安律が出場する一戦から大きな刺激を受けたそうだ。
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男女ともにブンデスリーガ、DFBポカール、そしてチャンピオンズリーグの“三冠”を目指す。バイエルンが挑むシーズン後半戦、目が離せない――。
photos and text by Midori Ikenouchi




