損失425億円…スパイ行為の松木玖生所属サウサンプトンが声明「罰則が重すぎる」

サウサンプトンのエンブレムに手をかざす松木玖生。サウサンプトンの公式インスタグラムより

20日中の控訴審で最終ジャッジ――

 イングランド・チャンピオンシップ(2部相当)に所属するサウサンプトンFCが5月20日、クラブ公式声明を発表し、プレミアリーグ昇格プレーオフ追放処分に対して正式に控訴した。同日中にイングランドフットボールリーグより最終ジャッジが下される。

 松木玖生の所属するセインツは今回の声明で、「違反は認めるが、罰則が重すぎる」と主張している。クラブは前日、イングランドフットボールリーグの独立懲戒委員会からプレーオフ追放処分と、2026-27シーズンの勝点4剥奪処分を科された。

 複数クラブの練習を無断撮影した“スパイ行為”が認定され、昇格決定戦の出場権を失った。クラブを率いるCEOのフィル・パーソンズ氏は声明で、「起きたことは間違いだった。規定違反を認め、対戦相手クラブ、そして何よりサポーターに謝罪する」と全面的に非を認める。

 そのうえで「処分が違反に見合っていない」と強く反発した。焦点となっているのは、その経済的損失だ。チャンピオンシップのプレーオフ決勝は“世界で最も高額な一戦”とも呼ばれ、勝者にはプレミア昇格によって巨額の放映権収入などが見込まれる。

 クラブは今回、少なくとも2億ポンド(約425億円)の収益機会を失ったと訴え、「英国サッカー史上で最も高額な制裁」と主張する。

 声明では過去の事例とも比較している。2019年にリーズ・ユナイテッドFCが同様の練習偵察問題で科された制裁は20万ポンド(約4200万円)の罰金だったと指摘。また、ダービー・カウンティFCの勝点21剥奪や、エヴァートンFCの勝点6剥奪とも比較し、「今回の損害規模はそれを大きく上回る」と訴える。

 そのうえで「制裁を科す権限があることは認める。しかし、英国サッカー史上の過去すべての処分と比較しても明らかに不釣り合いな制裁を科す権限はない」と強調し、争う姿勢を鮮明にした。また、サウサンプトンは同リーグの調査にも全面的に協力したという。今後は規定運用見直しのワーキンググループ参加も申し出るという。「反省だけで変化が伴わなければ空虚だ」と再発防止にも言及した。

 控訴審は20日中に行われる予定だ。結果次第では、敗退していたミドルスブラFCに代替出場権が与えられた23日の決勝カードそのものが再変更される可能性もある。イングランド2部(チャンピオンシップ)史上前例のない騒動は、どのような決着を迎えるのか――。

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