ジュビロ磐田の主将・櫻内渚が誓い「自力でJ1残留を決める」
ジュビロ磐田の櫻内渚。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
FC東京戦の勝点1をプラスに捉え、残り2試合の勝利へ意欲を示す。
ジュビロ磐田の2018シーズンの選手会長兼キャプテンを担う櫻内渚は、スコアレスドローに終わった11月10日のFC東京戦のあと、自力でのJ1残留決定など残り2試合に懸ける想いを語った。
FC東京戦の磐田は、立ち上がりに主導権を握ったものの徐々に相手にペースを握られた。そのなかで掴んだ勝点1。櫻内は課題を挙げつつも、その結果をポジティブに捉えた。
「最初僕たちが主導権を握りながら相手にそれを奪われたのは反省材料です。そのなかでもカミック(カミンスキー)を中心に守り切れたこと、無失点での勝点1は大きな価値があると思います」
前節のサンフレッチェ広島戦は勝利したとはいえ2失点を喫していた(スコアは3-2)。それだけにウイングバックの櫻内としては、ピンチがあったもののFC東京相手に無失点に抑えたことに頷いた。
3試合ぶりの先発となった櫻内自身も、対峙する太田宏介の攻撃参加に何度か後手を踏んだものの、次第に修正を図っていくことに成功。破綻せず対応し切った。
「時間を作られて太田選手にクロスを上げられる場面が多々あったので、後半はそのズレの修正を意識し、粘り強く対応できました。相手も気持ちが入っていましたし、そのなかでよくしっかり耐えられたと思います」
大南拓磨が存在感を示し、ムサエフが戦列復帰を果たした。磐田としてはプラス材料もいくつかあるなかで、残り2試合を迎える。
「ホームでの札幌戦(33節、11月24日14:00)には勝って自力でJ1残留を決めて、最終節の川崎戦(34節、12月1日14:00)はチャレンジャー精神を持って勝ちに行きます。(自身は)自分の特長は、攻守にわたって運動量あるプレーができるところ。チームのためになるように、そこをさらに思い切り出していきたいと思います」
櫻内の爆発的な運動量と献身性が、これまでチームを支え、チームメイトを助け、ときにチャンスをもたらしてきた。磐田は次節勝てば、J1残留が決定する。今季の苦しい時期も含め磐田を背負ってきた男が、最後の2試合、全力で走り抜ける。
取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI