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中村俊輔が来季導入『外国人枠5人制』に言及

東京VとのJ1参入プレーオフ決定戦に臨んだ磐田の中村俊輔。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

「Jリーグがガラッと変わる」。J1参入プレーオフ東京V戦、アディショナルタイムにピッチに立つ。

[J1参入PO決定戦] 磐田 2-0 東京V/2018年12月8日/ヤマハスタジアム 

 J1参入プレーオフ決定戦はジュビロ磐田が2-0で東京ヴェルディに勝ち、来季のJ1残留を決めた。東京Vは11年ぶりのJ1復帰を逃した。そのなかで磐田のMF中村俊輔は後半アディショナルタイムの90+5分に山田大記と交代してピッチに立ち、試合終了の瞬間をヤマハスタジアムのピッチで迎えた。

 プロ22年目、40歳の中村はクラブが窮地に追い込まれた責任を痛感していた。

「(右足関節前方インピンジメント症候群と滑膜炎で今年6月に手術した)足首のこともあったが、リーグ戦はゼロ(リーグ16試合0得点)だったですし。こうしたことになったのは計算外で、名波さん、社長、サポーターに申し訳ない気持ちでいっぱいです。

 僕のなかでは、選手個々にも思うところもあるはずですが、『最後良ければ全てよし』ではないと思う。もちろん勝ったからこそ言えるが、ここまで追い込まれてしまったのは、力のなさなのか、それだけではないのか、いろいろな部分で反省しないといけない」

 そのように、なぜこのような事態を招いたのか――。磐田に携わるそれぞれの立場で、来季に向けて、考えるべきだと伝えたかったようだ。

 そのうえで中村は2019シーズンからJリーグで採用される「外国籍選手5人枠」について、次のように言及した。

「アダ(アダイウトン)が治って(注:東京V戦で先発した)、ムサ(ムサエフ)もウズベキスタン代表に入って。さらに来年は外国人枠が5人になる。Jリーグがガラッと変わる。どうなるのか分からない」

 そしてサックスブルーの背番号10は強調した。

「そういうスピードについていかないといけない。選手も、スタッフも、クラブも。そうしないと、今年みたいな結果を招いてしまう。一歩先、一歩先へと行けるようなことをしていければと思います。それプラス、ジュビロらしさがあれば。今年、この苦しんだことがバネになって跳ね上がる、その良い材料になる。これを生かさないで、同じような合宿をやったりするようだとまた厳しいかなと思います」

 中村の来季の去就は現時点では未定だという。それでも「足首はけっこう厳しい。いろんな人に診てもらい、今日もテーピングを巻いて注射を打って、なんとかしてやっているけど、まだ楽しい。もう少し、こういう状況のなかでも自分らしいプレーをしたい、というのはある」と前を向いた。

 今回の低迷を招いてしまった責任であり、無得点に終わった悔しさであり、すべてを”バネ”にして、再びさらに高く登っていこうとしていた。中村俊輔の向上心は、いまだ尽きることがない。

取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI

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