ドイツ12年目の長谷部がいまだに慣れない”寒さ”「快適とは言えない」
フランクフルトの長谷部誠 。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
しかし20代には「戻りたくない」。
元日本代表の長谷部誠がこのほど、所属先のアイントラハト・フランクフルトの公式ホームページでのインタビューに応じ、これまでのドイツでの戦いぶりについて語った。
そのなかで長谷部は現状について、「僕は今、キャリア最高のフォームを迎えていると思っています。今のポジションでできることがプラスにもなっている」と、リベロのポジションでのやりがいを感じ、手応えを得ていた。
ドイツ通算12年目、フランクフルトで5シーズン目に突入した。ただ、唯一、慣れないのが「寒さ」だという。
ドイツの冬は平均気温が氷点下まで下がる。そのなかで夕方やナイターの試合を行うことも頻繁にある。
「(寒さについて)快適とは言えないでしょうね。もうドイツでの生活は長いので、すべて経験済みです。ただ、僕のように日本の真ん中(温暖な静岡)あたりからやってきた選手にとっては、このような気温の中でサッカーをするのは多少困難を伴います」
長谷部はそのように本音を語っている。
とはいえ20代に戻りたいか? という問いには「そうでもないです」と答えている。
「(ブンデスリーガ優勝を果たしたヴォルフスブルク時代の)マガト監督の厳しいトレーニングは貴重な経験でした。現在はすべてをサッカーに集中できるルーティンを身に付けられました。回復に少し時間がかかるようになりましたが」
その長谷部の言葉からは、フェリックス・マガトの厳しいトレーニングはできれば再び受けたくないが、あの日々があってこそ今がある――という想いが伝わってくる。あの厳しい練習を乗り越えたからこそ、寒さも乗り越えられる、と。
昨年12月のハムストリングを傷めたが、リーグ再開時にはしっかり完全復活を果たした。1月18日に35歳の誕生日を迎えた長谷部が、フランクフルトの上位進出へのキーマンになることは間違いない。