【浦和】橋岡大樹が挑むプロ2年目の壁
浦和レッズの橋岡大樹。(C)SAKANOWA
もっともっと強くなりたい。その向上心は昨年よりも強い。
[J1 2節] 浦和 – 札幌/2019年3月2日/埼玉スタジアム2〇〇2
浦和レッズ2年目の橋岡大樹は、Jリーグ開幕1週間前のゼロックス・スーパーカップでは右ウイングバックとして先発出場を果たした。しかし攻撃面でなかなか上手く貢献できず、2月23日の1節・ベガルタ仙台戦は先発から外れた。
橋岡がユース日本代表の遠征による離脱期間以外でリーグ戦で先発を外れたのは、連戦が続いた昨年8月15日の22節ジュビロ磐田戦(●0-4)以来だった。結局、仙台戦はベンチで90分間を過ごした。
その橋岡はシーズンインした直後、次のように2019年への抱負を語っていた。
「2年目になり、立ち位置が少し変わるので、そこからまた自分のダメなところも、いいところも見えてきます。チームでの役割も変わってくると思いますが、そこで貢献していきたいです。
昨シーズンの最初の頃は、浦和レッズのスタメンで出ることがすごい、ということで、プレーの内容では少し贔屓目に見てもらえていたと思います。もうスタメンで出ただけでは驚かれることはないし、昨シーズンよりも活躍しないとダメだと思います。良さも磨き、足りないところも補ってやっていきたいです」
昨季以上の活躍を見せなければいけない。そこに少なからずプレッシャーはあると言う。ただそれを力に変えたいとも強調していた。
「昨年たくさん試合に出られたからこそ期待されて、もっともっとやらないといけないという気持ちも、向上心も強まりました。そのプレッシャーが自分を後押しすると感じています。試合に出られたことで、プレッシャーに絶対に勝つんだという気持ちも強くなりました。もっともっと強くなるという向上心が、昨年よりもあります。そこはプラスに捉えています」
今季はACLにも参戦する。橋岡にとって、昨年の鹿島の優勝は大きな刺激になった。
「昨年、鹿島で一つ年上の安部裕葵選手が中心になって優勝したことは刺激になりました。自分も結果を残したい。チームにしっかり貢献しながら、良さを出していきたいです」
そしてプロ2年目の課題。そこを橋岡はしっかり認識していた。
「ヘディングやディフェンスの1対1、そこはプロでも通用すると感じましたし、そこを生かして戦いたいです。ただ、サイドでは仕掛けのところで、ボールを持った時のアイデアやチャレンジの精度を高めないといけない。今年はそういったところを課題にしたいです」
チームにダイナミックな推進力をもたらすことで、ウイングバックで起用されてきた。そこを本格的に主戦場にするのであれば、クロスやクサビのパスの精度向上は必須条件となる。加えてシュートを決め切る力も求められる。もちろん、4バックになった時には、どこで起用されるか、という点も気になるところではある。
今週末3月2日の浦和対北海道コンサドーレ札幌戦、出場のチャンスはあるのか。そこからACL(アジアチャンピオンズリーグ)との連戦にも突入する。さらにタフに、力強くなるために。橋岡の2年目の挑戦が始まる。
取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI