【浦和レッズ】平成ラストゴールの興梠慎三、そろそろ令和最初の得点を決めたい!
浦和の興梠慎三。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
最近1分4敗、その間エースにもゴールなし。
[J1 16節] 浦和 – 鳥栖/2019年6月15日/埼玉スタジアム2〇〇2
浦和レッズの興梠慎三が6月15日のサガン鳥栖戦、リーグ6試合ぶりのゴールを狙う――。
チームは14節の川崎フロンターレ戦(△1-1)、森脇良太の劇的ゴールでドローに持ち込んだものの、ここ5試合1分4敗と勝てずにいる。その間、浦和のエースストライカーにもゴールが生まれていない。
興梠が直近で決めたゴールと言えば、4月28日のアウェーでの9節・清水エスパルス戦(〇2-0)。試合終了間際、まさに平成最後の試合の土壇場で決めた、汰木康也のクロスを冷静に沈めた一撃だった。
ただ、そこから5試合足踏み。その間にオズワルド・オリヴェイラ前監督から大槻毅監督への指揮官交代劇も起きた。
また、6月1日の川崎戦では、足を痛めて69分に交代を余儀なくされた。前半のうちにすでに痛めていたそうで、「後半途中から、踏ん張りがきかなくなりました」という。
アジアチャンピオンズリーグの決勝トーナメント1回戦との連戦も控えており、ここで2週間空いたのは、興梠にとってもコンディションを改めて整えるためにも大きかっただろう。
また、興梠が大槻毅新体制下で気にしていたのが、昨季暫定監督時代にプレーした選手と、その頃を知らない選手との戦術理解の差だった。
「僕らは一回大槻さんのもとでやっているので、だいたい(やりたいことは)分かっていますが、新しく取り組む選手たちとのコミュニケーションが難しいところがありました。一生懸命頑張ってくれたことで、いろんな意味で良い収穫になりました」
試合をするなかで戦術理解の”ギャップ”のようなものを感じ、そのなかで選手たちが吸収して修正していった。そこが収穫だったという。
最後の最後にチームは同点に追いつき、大槻新体制は辛うじて勝点1を掴み取った。とはいえ興梠はもちろん自身のパフォーマンスもあり、満足はしていなかった。
「これがベースになる。前からプレスをかけていくのが大槻さんのやりたいサッカーだと思うので、これから良くなると思います。足? 大丈夫、大丈夫」
川崎戦後、興梠はそう言っていた。
まず自身の令和初ゴールをホームの埼スタで決めて、チームに6戦ぶりの勝点3をもたらす。そして――まだ十分タイトル獲得の可能性がある蔚山現代との決闘2連戦に弾みをつけたい。
取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI