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【浦和】興梠慎三がJ1通算150得点。しんちゃんパフォのため「カメラの位置はチェックしていた」

J1通算150得点を決めた浦和の興梠慎三。オンラインの記者会見でも、しんちゃんパフォーマンスを披露。協力:浦和レッズ

「PKかこぼれ球以外で決めたかったが、こぼれ球になりました」。マルキーニョス超えへあと3点。

[J1 15節]浦和 2-2 鳥栖/2020年9月9日19:30/埼玉スタジアム

 浦和レッズの興梠慎三がJ1リーグ15節サガン鳥栖戦、0-1で迎えた48分に右足でゴールを突き刺し、J1通算150ゴールを記録した。歴代6人目(同6位)のゴール数で、鹿島アントラーズの同僚でもあった5位マルキーニョスまであと「2」に迫った。

 7月8日の3節ベガルタ仙台戦(〇2-1)以来となる今季3ゴール目。関根貴大のミドルレンジからの強烈なシュートをGKが弾いたところへ、浦和の背番号「30」が最短距離で詰めて、右足をシャープに振り抜きシュートをゴールネットに突き刺した。

「僕個人的にはPKかこぼれ球以外で決めたいと思っていましたが、こぼれ球というラッキーなゴールになりました。でもチームのために取れた1点なので嬉しく思います」

 そのように興梠は謙遜したが、一歩出遅れたDFをかわして決めた、彼らしい無駄のない得点だった。ゴール後にはクラブでコラボグッズの販売を開始した「クレヨンしんちゃん」の主人公、野原しんのすけくんと約束した“ダブル・オーケー”のパフォーマンスを披露。「今日はそろそろ点がほしいと思っていて、そういう意味で、ウォームアップ中にどこにカメラがあるかはチェックしていて、やれて良かったです」と、浦和の“しんちゃん”は喜んでいた。

 一方、7月には腰を痛めて戦線から離脱した時期もあった。実はあまり普段は痛がらない興梠本人だが、「痛かったです」と認めるほど厳しい状態を強いられたという。

「痛めたところが非常に悪く、100パーセントのコンディションに戻すには時間がかかりました。でもチームが上手くいっている時、いっていない時があっても、まず100パーセントの状態にして戻らないと、チームに失礼だと思っていました。痛がりながらプレーするのではなくしっかり治してから戻ろうと考え、どちらかというと、ゆっくり慌てず治しました」

 そして興梠がプロ16年間で達成した150ゴールを振り返る。

「プロ16年、取れない時期もあれば、取れる時には『なんでこんなのが入っちゃうんだ』と思うようなゴールもありました。いろんな時期を知っています。今はなかなか取れない時期なのかなと思っていましたが、慌てなければ必ずいつかは取れると思っていました。復帰したあと点が取れず苦しかったですが、いずれチャンスが来ると思っていました」

 次なる目標は二つ。まずは“マルキーニョス超え”。そして――。

「マルキーニョスを超すには3点。それは今シーズンの目標として達成したい。ただ、何よりFWが点を決めないとチームが乗っていかない。その意味では、僕、(杉本)健勇、レオ(レオナルド)、武藤、武富、たくさんFWがいますが、FWが決めないと試合は勝てない。誰であってもいいので、チームの勝利のために点を取ることが大切で、チームに貢献できるような点を取っていきたいです」

 浦和のFW勢、もっとゴールを決めていこう! 興梠はそう呼び掛けていた。

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[取材・文:塚越始]

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