【鳥栖】F・トーレスが最も印象に残るJリーグでのゴールは?
鳥栖のフェルナンド・トーレス。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
キャプテンとして決めた、あの一撃――。引退記者会見で「8.23」神戸戦がラストマッチと発表。
サガン鳥栖の元スペイン代表FWフェルナンド・トーレスが6月23日に東京都内のホテルで引退記者会見を行った。来日からちょうど1年、アトレチコ・マドリード、リヴァプールFC、チェルシーFC、そしてスペイン代表で数多くの記録と記憶に残るゴールを決めてきた世界屈指のストライカーが、鳥栖の地でユニフォームを脱ぐ決断を下した。
ラストマッチは8月23日、駅前不動産スタジアムでのヴィッセル神戸戦に決まった。
「古くからの友人であるイニエスタ選手との対戦を日本で迎えられ、スペイン代表でともに戦ってきたビジャ選手もいます。その日を現役最後にして、すべてを出し切りたいです」
トーレスはそのように決意を示した。
また、その記者会見の中で、フェルナンド・トーレスはJリーグでのこれまでの1年間、最も印象に残る自身のゴールとして、昨季33節の横浜F・マリノス戦(〇2-1)の78分、金崎からのパスを受けて奪った決勝ゴールを挙げた。このゴールにより、鳥栖のJ1残留がほぼ確実になった。ラスト4試合、彼はゲームキャプテンも務めていた。
「鳥栖に来てからチームのために何ができるかを考えプレーしてきたなか、昨年の横浜F・マリノス戦でゴールを決めて、チームが残留できたことは本当に良かった。あの最後のところで、鳥栖のために何かをしてくれたと思っていただけたら嬉しい限りです」
「(残り2か月)もちろん、できる限りたくさんのゴールを決めていきたい。(印象に残るゴールは)横浜戦でのゴール。なんとかしてこの状況(J1残留争い)を脱出したいという想いで来日し、それを結果で示すことができたのではないかと思った瞬間でした」
フェルナンド・トーレスの来日時、鳥栖はJ2降格圏の17位に低迷していた。そこから監督交代劇を乗り越えて、トーレスも17試合3ゴール2アシストを記録。チームはラスト5試合負けなしで、危機を乗り越えた。
とはいえ、今季も16節を終えて、4勝1分11敗(8得点・23失点)で最下位に沈む。トーレス引退の”刺激”が選手たちにどのように伝播するのか。
もちろん神戸戦までのあと2か月、今季リーグ11試合無得点であるフェルナンド・トーレスには、その横浜FM戦以上の痺れるゴールを一つでも多く決めてもらいたい。
文:サカノワ編集グループ