【C大阪】驚きのロティーナ采配的中。詰めの一手は「ボランチ瀬古歩夢」

C大阪の瀬古歩夢。(C)SAKANOWA

センターバックで先発し、中盤を分厚くして無失点に抑え込む。

[J1 17節] 湘南 0-2 C大阪/2019年6月30日/Shonan BMWスタジアム平塚

 驚きのロティーナ采配がズバリ的中――。セレッソ大阪のDF瀬古歩夢が湘南ベルマーレ戦、4バックのセンターバックで先発し、ラスト10分間はボランチに入り、2-0の無失点勝利に貢献した。

 ちょうどU-20ワールドカップ(W杯)を控えた5月の2試合で先発し、帰国後は2試合ベンチが続いた。そしてこの湘南戦で今季3試合目の先発出場を果たすと、センターバックのコンビを組んだマテイ・ヨニッチと息の合ったプレーを見せ、ラインを細かくコントロールしながら、相手FWの山﨑凌吾らに危険なエリアでほとんど仕事をさせなかった。

 そして80分、ロティーナ監督が最後のカードを切る。ボランチで出場していた木本恭生から山下達也のスイッチ。山下がセンターバックに入り、瀬古を1列前のボランチに上げたのだ。

 中盤に一枚大きな「壁」を築くという策だ。山﨑は前半でベンチに下がっていたものの、野田隆之介&指宿洋史という大型ストライカーが湘南の前線にいるにもかかわらず、だ。

 しかも2000年生まれの19歳はバイタリティ溢れるプレーでチーム全体をも再び活性化させる。するとこの陣容の変更直後、清武弘嗣の試合を決定づけるゴールも決まった。

 ロティーナ監督の狙いがしっかりハマった。そして指揮官は「前半はまるで引き分けでもいいような雰囲気があり、ハーフタイムに『必ず勝ちに行くんだ』と選手たちに言って送り出しました。1点目によって試合が変わったことは事実ですが、それ以上に、後半は、よりゴールに向かう姿勢を選手たちが常に見せてくれました」と、瀬古のみならず選手たちの健闘ぶりに目を細めた。

 瀬古は試合後、「久々のボランチで、とても楽しかったです。自分がボランチが入ることで、ラスト10分でしたが、攻撃を活性させたいと思っていたので、大きな動きを心がけていました。(最後にシュートシーンもあったが)あの1本は決めたかったですね。」と振り返った。

「湘南も苦しい時間帯だったので、スペースを空ける動きをして、相手がついて来なければボールを受ける動きをしていました。(ゴールは?)セットプレー以外でも狙っていきたいです」

 そのエネルギーを試合終盤に生かしたロティーナ監督の采配がズバリ的中したと言えた。

 遠藤航、中山雄太、板倉滉らセンターバックとボランチを兼務する選手は増えてきている。ただ、瀬古はあくまでもセンターバックで勝負し、そのうえでボランチのオプションとしても計算が立つ存在になっていければ――と強調していた。

「自分はセンターバックを主戦場にして、何かチームにアクシデントなどあればボランチでも使えるという選択肢に入っていければいいと思っています」

 そういった存在になり得る、いや、十分計算が立つことを示してみせた。

 高さと強さを兼ね備え、しかも試合を重ねるごとに賢さも身に付いてきている。このままセレッソの最終ラインを担う存在になっていけるか。この湘南戦のようなパフォーマンスを継続できれば、必然的にその先の東京五輪、そしてA代表も視野に入ってくる。負けん気も強くて、とてもこれからが楽しみな逸材だ。

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文:サカノワ編集グループ

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