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【独紙】復帰即ゴールの香川真司。しかし「ドルトムントでの未来はない」と断言

香川真司。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

他チームへ”健康”をアピールすための起用!?

 日本代表MF香川真司がボルシア・ドルトムントに合流し、7月12日にはプレシーズン初の実戦となる練習試合のFCシュヴァインベルグ戦でマリオ・ゲッツェと交代して60分から途中出場し、87分にチーム最後のゴールを奪取。チームは10-0の勝利を収めた。

 香川はドルトムントと2020年6月まで契約を残している。しかしルシアン・ファーヴル監督のもと、クラブからは事実上の戦力外を告げられているという状況だ。新シーズン、香川のドルトムントでの象徴でもあった背番号「23」は新加入のトルガン・アザールへの譲渡が決定している。

 そのため今回は「32」のユニフォームをつけて登場。チケットソールドアウトの5000人が詰めかけた会場では、”久々”となる香川のチャントも自然発生的に歌われた。クラブの黄金期を築いたアイドル的な選手なだけに、多くのファンやサポーターにとって特別な存在である。サポーターの熱い期待も感じられた。

 しかし――ドルトムントの地元紙『ルール・ナッハリヒテン』、サッカー専門サイト『90MiN』は試合後、「テストマッチで起用された香川だが、ドルトムントでの未来はない」という記事を掲載している。

『90MiN』では、次のようにレポートしている。

「驚いたことにFCシュヴァインベルグ戦に香川は出場し、約30分もの機会を得た。最後にはゴールを決めてみせたが、それでも香川がドルトムントで必要とされる見込みは立っていない」

「この短時間で1得点1アシストと結果を残したのは明らかだ。とはいえ、このテストマッチのあと、香川に未来がない状況に変わりはない」

 そのように”断言”しているのだ。

 加えて、選手のライセンス(契約)を統括する専門部長のセバスティアン・ケール氏は、『ルール・ナッハリヒテン』で香川について、次のように語っている。

「1日、2日前には来ていたが、現時点では私たちと契約を結んでいる選手の一人だ。彼がチームに加わることは必然のことではある。ただ、これからのことについては話し合っていくことになる」

 そして、『90MiN』は「選手が”健康”であることを示すため、夏の練習試合で選手を起用することはよく聞く話だ。ただし、彼がこのドルトムントで活躍できる余地はなく、早急な対応や変化が求められている」と、香川を他チームにアピールするための起用だったのではないかともレポートしている。

 これまでのところ、トルコの各メディアは、今年2月から5月まで彼が期限付き移籍したトルコ1部リーグのベシクタシュJKが、年俸約2億4000万円のオファーを提示していると伝えている。トルコメディアによると、香川サイドはベシクタシュに、「7月15日まで待ってほしい」と伝えているという。

 このほか、香川がプレーを希望するスペインリーグのレアル・ベティス(条件はベシクタシュの半額以下とも言われる……)、イングランド2部のウェスト・ブロムウィッチ・アルビオンFCが獲得を検討していると言われる。

 ドルトムントはこのあと7月15日から19日まで米国遠征、7月27日から8月2日まではスイスでキャンプを行う。

関連記事:香川真司「7月15日」までに決断か。ベシクタシュに『最終期限』を伝える

[文:サカノワ編集グループ]

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