【磐田×浦和】ミスジャッジ…武藤へのカミンスキーのチャージは「PK+イエロー」が妥当
浦和の武藤雄樹。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
VTRで振り返ると明らかにファウル――。
[J1 21節] 磐田 0-2 浦和/2019年7月20日/エコパ
ジュビロ磐田対浦和レッズの58分、磐田のGKカミンスキーの浦和MF武藤雄樹へのファウルでPKが与えられるべきだったのではないか? そんなシーンがあった。
柴戸海のスルーパスに抜け出した武藤がカミンスキーと1対1になる。武藤は右へかわすと、そのボールに触ろうとカミンスキーが倒れこみながら両腕を伸ばす。しかし、プレーはそのまま流され、ボールが外に出たため、磐田のゴールキックになった。VTRで見ると、その右手が武藤の右足にかかり、武藤が転倒しているようだが……。
カミンスキーのファウルで「PK+イエローカード」が妥当だったのではないか。また、もしもノーファウルだったのであれば、武藤のシミュレーションでイエローカードが出るべきではないか。その判定について、JFA(日本サッカー協会)の上川徹トップレフェリーグループシニアマネジャーが、DAZNの「Jリーグジャッジリプレイ」で解説をした。
上川氏はVTRで確認する限り、カミンスキーのファウルを取るべきだったと語った。
「カミンスキー選手はボールへプレーしようとしています(レッドカードにはならない)。しかし結果的にボールに触れることができず、武藤選手の右足に接触しています。おそらくレフェリーは武藤選手が左足をわざと残し、カミンスキー選手にぶつかりにいったと判断したのかもしれません。その印象が大きかったのかもしれませんが、(実際は)右手で止めてに行っており、明らかにPKにすべき事象でした」
そのようにカミンスキーにイエローカードを提示し、浦和にPKを与えるべきだったと語った。
また、副審がサポートできれば、この誤審を避けられたかもしれないとも説明した。
「(主審と副審で武藤の)オフサイドかオンサイドの判定はしっかりできています。ただそのあと、主審が(武藤を追う)スタートに遅れているので、(最終ラインで並走していた)副審からサポートができたのではないかと思います」
そのように、一連のプレースピードが非常に速かったこともあるが、武藤の「左足」に主審が集中していたこと、そして副審のサポートがやや不足していたことによって、正しくジャッジできなかったと説明した。
浦和としては試合に勝っただけに良かったものの、1試合通じて貪欲にゴールに向かっていただけに、この「1点」もプラスして、よりすっきりと豪快に快勝を収めたいところだった。
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[文:サカノワ編集グループ]