デ・ブライネ、スターリング…横浜の畠中槙之輔が語った「間合い」の怖さと重要性

横浜FMの畠中槙之輔。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI

マンチェスター・Cとの対峙。「自分の間合いを、彼らはよく分かっていた」。

[J1 21節] 横浜FM – 清水/2019年8月3日/日産スタジアム

 横浜F・マリノスの日本代表DF畠中槙之輔は7月27日の「EUROJAPAN CUP 2019(ユーロジャパンカップ)」のマンチェスター・シティ戦(●1-3)のあと、どこかすっきりとした表情で取材陣の前に現れた。

「1点目は特に僕の責任で、デ・ブライネ選手が早いボールを受けたあと、見事に切り返されてしまいました。やっぱ、上手いなと思いました」

 18分、ベルギー代表の28歳のアタッカーが畠中を振り切ると、一瞬の隙を見逃さず左足を振り抜き、あっという間にマンチェスター・Cに先制点をもたらした。

 さらに、遠藤渓太の一撃で1-1に追いついたあとの40分には、GKからつなぐ高速カウンターに持ち込まれ、スターリングに全速力で最終ラインを突破され2点目も決められてしまった。畠中が交代したあとの試合終了間際にも3点目を決められ、スコア1-3で敗れた。

 もちろん親善試合という位置付けだったこともある。ただそのなかで、プレミアリーグ連覇を収めている、ある意味、世界一の相手が一時ガチンコになって戦ってきた。負けた悔しさもあるとはいえ、この日の体感はまさに得難いものになった。畠中の深部を刺激し、これまでにない感情を突き動かした。横浜FMの44番は個としての差を受け止め、だからこそ清々しい表情で試合を振り返っていった。

「(似たスタイル同士の対戦となったが?)ポゼッションをされると、やはりディフェンス側としてはしんどくなります。それを今、僕たちがJリーグでできていることは、間違っていないのだと確認できたし、その精度を上げていくことに自信を持っていければと思いました」

「(相手は)シンプルにサイドチェンジして数的優位を作って仕掛けてくる。頭がいいな、と思いました。自分のところは正直そこまでプレスが来ていると感じていなかったので、自信を持ってプレーできました。ただ失点のところに関しては、日本であれば防げたけれど、向こうの世界ではないと感じられない間合いやタイミングがあるんだなと実感できました。今日、試合できて本当に良かったです」

 では、例えばデ・ブライネの1点目は、どうすれば防げたと感じたか。突然ギアが入ったという感じだったのか? そう聞くと畠中は頷いて答えた。

「ギアが入った、という感じではなかったです。常に要所要所が上手かった。そこに僕たちはしっかりプレスをかけているけれど、かわされて、いなされて、フリーに持ち込まれてしまうことが多かったです。

(マンチェスター・シティの選手は)そういう自分の間合いを彼らは分かっていて、そこに持ち込んだ時に優位な状況を作る上手さを感じました。だから、その相手の間合いにさせる前に、自分の間合いに入れてボールを取り切らないと。状況に応じて、戦術的なファウルも必要になってくるとも感じました」

 彼らは絶対的な自身を持つ、自分の「間合い」を持っていた。そこに持ち込んだ時点で「勝ち」と感じるスペース。だからこそ、ディフェンダーとしても、畠中は「自らの間合い」を突き詰めたいと強調していた。

 今日の清水エスパルス戦は、相棒のチアゴ・マルチンスが出場停止となる。対する清水には、絶対的なエース、ドウグラスが最前線に入る。昨季、この日産スタジアムでスーパーボレーを決められた相手だ。さらに新加入のドゥトラ、鄭大世も久々にベンチ入りをしており、屈強FWが揃う。

 横浜F・マリノスには畠中がいる――。そんな圧倒的なパフォーマンスを、ホームのサポーターの前で見せたい。

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[取材・文:塚越 始]
text by Hajime TSUKAKOSHI

Topics:Yokohama F・MARINOS 1-3 Manchester CITY, Shinnosuke HATANAKA talks about the gap “=maai”.

Posted by 塚越始

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