【神戸×G大阪】イニエスタのPKで、主審はGK東口に何を”助言”していたのか?
神戸のアンドレス・イニエスタ。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
競技規則の改正後、最初のシーンに。
[J1 21節] 神戸 2-2 G大阪/2019年8月2日/ノエビアスタジアム神戸
ヴィッセル神戸対ガンバ大阪の一戦、G大阪が2-0でリードして迎えた79分、神戸のMFアンドレス・イニエスタがペナルティキック(PK)を蹴り、GK東口順昭に一旦セーブされたものの、自分のもとにこぼれたボールを落ち着いてトラップからボレーで叩き込み、1点を返してみせた。
このイニエスタがPKを蹴る前、佐藤隆治主審がゴールライン上にいるGK東口のところに行き、何か説明をしていた。そのシーンがDAZNのコンテンツ『Jリーグジャッジリプレイ』で取り上げられ、日本サッカー協会(JFA)の上川徹トップレフェリーグループシニアマネジャーが説明。Jリーグでは8月1日から、国際サッカー評議会(IFAB)の2019-2020シーズン用の競技規則が採用された。そこで新ルールが導入された”初戦”にもあたるため、佐藤主審が東口にルールの変更点などを改めて説明していたという。
PKでの新たなルールとして、キックが蹴られる瞬間、GKはこれまでの両足から、左右どちらかの足をライン上に置いておけば良いように定められた。
「ラインの前に出るのはもちろん、後ろにいてもいけない。ライン上にどちらかの足を置いていなかった場合、相手のPKが決まった場合はそのままゴールが認められるが、もしもGKが止めた場合には反則となりキックがやり直され、イエローカードが与えられる」
そういったことが、佐藤主審から東口に改めて説明があったということだ。
ただし――キッカーの助走中のフェイントは変わらず認められている(助走完了後のフェイントは反則)。例えばGKがキッカーのフェイントにひっかかってラインから両足が離れてしまった場合、そこから態勢を整えてキックを止めたとしても、警告の対象になってしまう。
ちなみに、同コンテンツではそのPKを与えることになった古橋亨梧への福田湧矢のファウルの判定について検証。上川氏は、古橋に対しVTRで振り返ってみても福田が後方から足を突く形になっていて、しっかり主審も確認をしており、その判定は妥当だったと解説した。
試合はその後、さらに1点を返した神戸が追いつき、2-2で引き分けた。
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[文:サカノワ編集グループ]