【浦和】ファブリシオそろそろ”ケチャドバ”の雰囲気。札幌戦まず初ゴールなるか
浦和のファブリシオ。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
昨季リーグ9戦6発。今季公式戦8試合ノーゴール。
[J1 22節] 札幌 – 浦和/2019年8月10日/札幌ドーム
浦和レッズのFWファブリシオが徐々にコンディションを上げてきている。今日8月10日のアウェーでの北海道コンサドーレ札幌戦、リーグ初ゴールが期待される。
昨季途中浦和に加入し、リーグ戦では9試合6ゴールと得点を量産した。しかし絶好調だった昨年9月、内側半月板損傷の重傷を負い、全治7か月とシーズンを棒に振ることを余儀なくされた。
今季開幕からもリハビリを続けて、5月に公式戦に復帰。アジアチャンピオンズリーグ(ACL)の決勝トーナメントの蔚山現代とのアウェー戦では先発に抜擢されて前線を活性化させてその試合3-0の勝利を収め、2試合トータル5-3とする大逆転勝利に貢献した。
ただ、ファブリシオ本人は、リーグ戦6試合、ACL3試合に出場し、これまでゴールを奪えずにいる。リーグ戦での先発はまだ2試合で、19節の横浜F・マリノス戦(●1-3)、そして先日の21節・名古屋グランパス戦(△2-2)と勝利に導けずにいる。
そのなかで、限られたスペースからコンパクトに振り抜く強烈なミドル(GKランゲラクにセーブされる)、右サイドから中央に入り込み右足に持ち替えてのショット(バーの上へ……)と、惜しいチャンスも作り出した。
いずれも、あと少し……。何かが噛み合っていれば決まっていた。
まだ周囲の特長を引き出そうとする連係の意識の低さは否めないが、やはり個としての打開力はやはり高い。ただ爆発=ケチャップがドバっと出る日は近い感じがする。
「チームとしても最後まで戦い切れている。細かいところを詰め切れないことで勝てずにいます。立ち上がりの失点などは本当に良くなかった。少し不注意なところもありました。ただ、そこからはしっかりボールを持って動かし、相手のボランチにもプレッシャーがかかるようになった。そこからチャンスも増えていきました」
「後半はボランチの背後にスペースができて、僕らのボランチがそこを突くようになって、私もフリーで受けることが増えました。柴戸や青木にも『ターンをすれば必ずパスコースがあるぞ』と声を掛けました。相手を走らせることで体力を奪うこともできた」
ファブリシオは名古屋戦のあと、そのように振り返っていた。
「しっかりボールを動かすようになってからは、いい形ができていたからね」
自らのペースと間合いに持ち込めるか――。札幌戦、浦和の「12番」がまずは初ゴールを狙う。
[文:サカノワ編集グループ]