元浦和ア・デモス監督が堂安律のPSV獲得に一石「小野伸二のほうが3ランク上だった」

フローニンゲンでの堂安律。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

期待の一方、高額の移籍金をかけた補強に疑問を呈す。

 オランダ1部リーグFCフローニンゲンの堂安律が8月27日、同リーグの名門PSVアイントホーフェンに完全移籍で加入することで合意に至った。

 その移籍について疑問を呈したのが、PSVのOBであり浦和レッズで監督を務めたこともあるオランダ人のア・デモス氏だ。現在指導者と解説を務めるア・デモス氏は浦和からフェイエノールトに移籍した小野伸二(現・FC琉球)と堂安を比較し、「小野のほうが3クラス(階級、ランク)上だった」と強調。PSVが750万ユーロ(約8億8000万円)という、フローニンゲン史上最高額の一つと言われる移籍金を投じてまで獲得したことに首をひねっている。

 オランダサッカー専門メディア『AD』が、ア・デモス氏のそういったコメントを掲載。記事によると、同氏は「確かに堂安は2シーズン、輝きを放ってきた。しかし、PSVに移籍してくるこの価値に見合った選手だろうか」と語っている。

「もちろんヨーロッパリーグの出場権を得ており、多くの選手がチーム内で競争を活性化させることは賛成だ。しかし(堂安以外にも)数多くの有望な選手がいる。ファン・ボメル監督がその人材のマネジメントをすることは、大きな挑戦にもなる」

 左利きのアタッカーのガストン・ペレイロの負傷による離脱、さらにイルビング・ロサノの移籍と、二人を一気に欠いたことにより、今回、すでに6年前からリストアップしていた堂安獲得を進めた。

 ただ、それでもアタッカー陣の人材は豊富なはずだと言う。

「堂安は商業的には興味深いでしょう。彼のお陰で、多くの日本人がPSVのスタジアムに訪れ、そのプレーは日本でも放送される。ただ、サッカーで何より先導しなければいけない。

 堂安は良いプレーヤーだ。しかし外国籍選手(助っ人)としてはどうか。私は浦和レッドダイヤモンズで練習をしていた時、小野伸二に会った。彼は堂安より3クラス(階級)はうえでした」

 72歳の名伯楽はそのように小野を評価して続ける。

「堂安より、もっと良い選手は彼の周りにたくさんいる。言い換えると、彼はまだここからさらに『爆発できる』ということが言える」

 フェイエノールトの司令塔として君臨した小野は、チームをUEFAカップ(現・ヨーロッパリーグ)優勝へと導いた。そうした背景もあり、他にも諸々、まさに『ご意見番的』なことを語っている印象だ。堂安のパフォーマンスは、昨季終盤あたりから、一時の”輝き”が弱まってきた印象があるだけに、そういった厳しい目も向けられているようだ。

 21歳の挑戦。さまざまな声を蹴散らすには、「結果」を残すしかない。

 日本人選手ではフェイエノールトでプレーした小野以来となる、オランダの名門ビッグ3(PSV、アヤックス、フェイエノールト)でのプレーが実現した。国内リーグ21回の優勝を誇る名門で、堂安の左足がさらなる強烈な閃光を放つはずだ。

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Topics:Aad de Mos compares Ritsu DOAN ando Shinji ONO. 

[文:サカノワ編集グループ]

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