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まさかのスタメン落ち…マリノス遠藤渓太が力に変えた一撃「なぜだろうという気持ちはもちろんあった」

横浜FMの遠藤渓太。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI ※写真はEUROCUP

ハマの若きドリブラーの特長が凝縮された、G大阪にトドメを刺す今季4点目。

[J1 25節] 横浜FM 3-1 G大阪/2019年8月31日/ニッパツ三ツ沢球技場

「なんでだろう、という気持ちはありました。ただ『やってやろう』と、その気持ちを力に変えて臨みました」。横浜F・マリノスのFW遠藤渓太が、意地のショットを突き刺した。

 リーグ戦14試合連続で先発出場を続けてきた。しかし連敗のなか、23節のC大阪戦(●1-2)でベンチスタートとなった。が、チームも3連敗を喫した。

 すると先発復帰した8月24日の24節・名古屋グランパス戦、遠藤は2ゴールを叩き込んでみせた。横浜FMは5-1の大勝を収め、連敗を止めた。

 しかし――1週間後のこの日、遠藤の名前はサブの欄にあった。まさかのスタメン落ちだった。

 遠藤は振り返る。

「いろいろ思うところはありました。なぜだろう、という気持ちはもちろんありました。それを抑えて、というよりも、しっかり力に変えて、この試合に臨もうと思っていました。

 いつ交代で入っても、絶対にやってやろうという気持ちにさせてくれました。そのなかでしっかり結果を残せたことは良かったと思います」

 後半開始から足を傷めたマテウスと交代でピッチに立った。そしてチームが2-1と1点リードしているものの劣勢を強いられていた78分、ペナルティエリア内の左で仲川からパスを受けると、「コースがなく、股しかないなと思い狙いました」と短いスタンスから鋭く右足を振り抜き、DFの股を抜くシュートを突き刺した。

 遠藤の特長が凝縮された一撃。相手に与えたダメージも大きく、3-1に――。G大阪にトドメを刺した。

「絶対に決める、という自信はあり、それがゴールにつながっていると思います。マテウスが今日出たことも発奮材料になり、『やってやるよ』という気持ちになりましたが、この世界は結果。それを示してマリノスの試合に出られるように、また頑張っていきたいです」

 7月13日の19節・浦和レッズ戦(〇3-1)でゴールを決めたあと、7試合4ゴールと当たってきた。悔しさを力に変えた。いろいろな思いの詰まった会心の一発だった。

「どんな状況であれ点を取ることを意識していました。自信はありました」

 ハマの若きドリブラーは満員に埋めた三ツ沢のサポーターの前で一段と自信を深め、久々に招集された東京五輪世代にあたるU-22日本代表の一員として北米遠征に挑む。

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[取材・文:塚越始]

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