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本田圭佑が再び指導者ライセンスで議論を呼ぶ投稿「何度でも言いたい」

本田圭佑。写真:徳原隆元/(C)Takanoto TOKUHARA

プロの経営者にライセンスはいらないのだから――。

 カンボジア代表の事実上の監督(肩書きはゼネラルマネージャー)を務める元日本代表MF本田圭佑が9月14日、自身のSNSのツイッター( アカウントは @kskgroup2017 )を更新して、改めて指導者ライセンスについて次のように議論を呼ぶ投稿をした。

何度でも言いたい。

プロの監督になるためのライセンスなんていらない。

どう考えてもこの制度は本質からズレてる。

プロの経営者になるのにライセンスが必要ですか?

 本田は2017年7月25日、次のように投稿していた。

サッカーの指導ライセンスについて。

指導テストなど別に必要ない。必要最低限のルールテストで合格すればS級を渡すべきで、その方が絶対にサッカー界にとって有益なんです。

そもそも指導法に正解なんてないんですから。

1人では何も変えられないので皆でルールを変えましょうよ。

 カンボジア代表の実質監督として、そのカリスマで明らかに指導者としての才覚も発揮し、”革命”をもたらしている。ある意味、日本の数多くいる指導者よりも十分なインパクトを残し、実績を作ってきている。

 指導者ライセンスは、本来、すべての人に門戸は開かれていて、スペインやドイツではプロ選手としての経験がなくても、大学で専門に学び指導者として成功を収めている人物は数多い。徳島ヴォルティスのリカルド・ロドリゲス監督はまさにその例にあたり、ユースまでプレーしたあとスペインの大学で学び、UEFAの指導者ライセンスを取得している。

 日本の場合、B級以上はJリーグクラブや各都道府県サッカー協会からの推薦が必要。B級、A級の講習を受けるとともに指導者としての実績をそれぞれ1年以上積み、さらにS級の長期にわたる講習受講も必要になる。しかも、現在、日本のS級を取得しても、欧州の「UEFA指導者ライセンス」との互換性がなく、改めて最初から取り直さなければならない。

 間違いなく元プロ選手は競技への理解度が高い。ただ基本的には「選手」と「指導者」は、それぞれ別としての道が用意されている。また、日本サッカー協会(JFA)はD級、C級への門戸を広く開いていて、特にジュニア世代の体制充実を図っている。

 世界的なトップの指導者を目指す人たちにとってはライセンスの欧州との互換性のなさ、あまりに時間(と費用)がかかること、間口としては指導者を目指す人にとっての敷居の高さなど課題はある。本田の投稿は、そういった点を含めて、改めて日本の指導者ライセンス制度の良さと課題を考えるキッカケを与えていると言える。

 本田の率いるカンボジア代表はワールドカップ2次予選に臨み、9月シリーズはいずれもホームで2試合を行い1分1敗だった。

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[文:サカノワ編集グループ]

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