内田篤人が札幌戦先発?小泉慶と切磋琢磨「鹿島のスカウトは本当にいい目をしている」
鹿島の内田篤人。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
10月にも大事な連戦を控えるなか、ここでポジション争いも熾烈さを増す。
[J1 27節] 鹿島 – 札幌 /2019年9月28日15:00/カシマサッカースタジアム
鹿島アントラーズのDF内田篤人が9月28日、ホームでの北海道コンサドーレ札幌戦で先発する可能性が浮上している。ピッチに立てば9月1日の24節・清水エスパルス戦(〇4-0)でラスト5分間に出場した時、さらに先発となれば3月30日の5節・ジュビロ磐田戦(△1-1)以来となる。とはいえ、10月にも大事な連戦が控えており、大岩剛監督はどのように判断するのか?
ベンチから戦況を見守った9月18日のアジアチャンピオンズリーグ(ACL)の準々決勝・広州恒大とのホームでの第2戦(△1-1、アウェーゴールルールで敗退)のあとだった。鹿島のキャプテンにも今季就任した背番号2は、なかなかピッチに立てずにいる状況について次のように心境を明かした。
「俺は出たいよ。出たいけれど、(大岩剛)監督がチョイスすることだから。(広州恒大戦で)慶も本当に体を張っていたから。決してサボらない、いい選手。彼からポジションを奪えるように、練習からやっていくしかない。別に慶が出ているからなんだ、とは一度も思ったことはない。おい、やるなあ!って。だから、俺も頑張るよ」
そのようにチームメイトの躍動する姿に触発されてきたという。彼らのプレーを見ながら、元日本代表の右サイドバックは、改めてそのラインの向こうのピッチに立ち、チームのために貢献したいという思いを強くしていた。そして、控え選手とともにベンチで過ごすなか、鹿島のユニフォームを着てフィールドに立つことが、どれほど”重い”かも改めて感じていた。
「鹿島のスカウトは本当にいい目をしているなって思う。相馬(勇紀)も、ユキ(伊東幸敏)も。もう一回、自分も頑張らなきゃって思う」
右膝にはテーピングが巻かれている。まだ少し痛々しい。
とはいえ時間は過ぎていく。そのACLの試合前には「ここからがタイトルの懸かってくる、一番面白くて、一番難しくて、一番大事なところ。しっかり粘って、みんなでここまで来たんだからね」と語っていた。勝負どころで欲されるのは「チームの底力」だ。
ただ、このあとの10月にもルヴァンカップの川崎フロンターレ戦、さらに天皇杯のHonda FC戦など連戦が組まれる。シーズン最終盤戦、大岩監督は内田をどのようにチーム内で位置づけて起用していくのか。
札幌戦は、勝てば首位に立つ可能性もある。そして鹿島はここから、ポジション争いも熾烈さを増す。
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[取材・文:塚越始]
text by Hajime TSUKAKOSHI