【鳥栖 – FC東京】疑惑の決勝点は「3つの誤審」が起きていた

FC東京の長谷川健太監督。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

オフサイド→ハンド→オフサイド。

[J1 28節]鳥栖 2-1 FC東京/2019年10月5日/駅前不動産スタジアム

 サガン鳥栖対FC東京の90+5分、金井貢史が押し込んで2-1と逆転に成功した決勝ゴールの場面だが、鳥栖のハンドとオフサイドがあったのではないかと話題を集めた。この問題のシーンが10月8日に更新された『DAZN』のコンテンツ「Jリーグジャッジリプレイ」で取り上げられ、日本サッカー協会(JFA)審判委員会のレイモンド・オリバー副委員長が詳しく解説した。

 オリバー氏はVTRで見る限り、敵陣でのセットプレーから、(1)高橋秀人のヘッドの折り返しに豊田陽平がオフサイドポジションにいた (2)得点機に関わっているため、豊田はハンドのファウル (3)さらに金井もオフサイド と3つのファウルが見逃されたと説明した。

 選手がかなり密集して難しい状況であり、オリバー氏は「(最初のオフサイドは)カメラのアングルによって、オフサイドにも見えますし、同じ位置(ライン)にいるようにも見えます。ただ、VTRでオフサイドラインを正確に引くと、豊田選手がオフサイドにいたことが分かります」と説明した。

 そして豊田のハンドに関しては、「この反則がはっきり分かるのはゴール裏からのカメラだけです。そこに関して、主審を責めることはできないと思っています」と、その唯一のカメラが手にボールが当たるのを捉えていた事象だったと説明した。

 ただ、さらに混戦のなかで、「二つ目の金井選手のオフサイドも起きていました」。

 オリバー氏は次のように語った。

「結果的に、審判団の判定は間違っていました。しかし理解してほしいのは、判定はいずれも難しかったということ。最初のオフサイドは、副審がオフサイドラインよりも1メートルほど離れていたので、奥にいる選手のオフサイドが分からなかったと言えます」

 最初のオフサイドを取り切れなかったことで、3つの誤審が連鎖してしまったと言えた。

 なお、国際サッカー評議会( IFAB )がこの夏に定め、Jリーグにも通達された2019-2020シーズンのハンドの新ルールでは、「攻撃側の選手の手(腕)にボールが当たって、ゴール、あるいは得点機にいたった場合、すべてファウルになる」と規定されている。手(腕)に当たってゴールに直結した場合、それが故意か故意ではなかったかにかかわらず、自動的にハンドの反則になる(守備側はそうではない)。今回も「手で攻撃の機会を作ったことになり、ハンドのファウルになります」(オリバー氏)。

 この誤審により、勝点を落としたFC東京は首位から陥落し、鳥栖はJ1残留に向けた大きな勝点3を掴んだ。来季からはVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が導入されることが決定したが、この2019シーズンは、こうした判定がシーズンの結果をも左右することになってしまうのだろうか。

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[文:サカノワ編集グループ]

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