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【札幌】ミシャ大胆、ルヴァン杯の決勝前日練習「全公開」

浦和のペトロヴィッチ監督。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI

「非公開練習」でOKだが、指揮官の流儀を貫く。

[ルヴァン杯 決勝] 札幌 – 川崎/2019年10月26日13:05/埼玉スタジアム2〇〇2

  ルヴァンカップ決勝の北海道コンサドーレ札幌対川崎フロンターレ戦が10月26日、埼玉スタジアムで行われる。札幌、川崎、いずれも勝ったほうが初優勝となる。試合前日の25日は同スタジアムで、両チームの公式練習が行われる。

 その公式練習は、大会規定によって冒頭15分のみが報道陣に公開され、そのあとは非公開練習になる。戦術はもちろん、セットプレーや対戦相手の細かい対策など、試合会場の限られた時間でより細かく確認したりするためであり、今やFIFA(国際サッカー連盟)やAFC(アジアサッカー連盟)の公式試合をはじめ”大一番”前のスタンダードとなっている。

 ただ、札幌のミハイロ・ペトロヴィッチ監督(愛称、ミシャ)はこの練習をすべてオープンにする意向だ。

 指揮官は浦和レッズを率いていた間も「非公開」を好まず、ACL(アジアチャンピオンズリーグ)の韓国などのアウェーゲームでも、前日練習をオープンにすることがあった。

 ペトロヴィッチ監督は浦和時代、「むしろ、見られているほうが練習に集中できる。それに(報道陣を含め)より多くの人が練習に来てくれて、何かを得てもらえたり、気づいてくれたりするのであれば、それは私たちにとって嬉しいことです」と、その理由を語っていた。

 もちろん、そうすることでのリスクやデメリットもある。起用される選手がほぼ分かってしまうのではないか。上記のようなセットプレーやさらにはPKの対策など細かいところまで詰めきれないのではないか……。

 ただ、逆にオープンにしつつ、本番ではそこで見せていなかった陣容で臨んでくる――ことも、もちろんあり得る。そういった駆け引きも見られるかもしれない。

 札幌としては、ケガから復帰したタイ代表FWチャナティップ、元イングランド代表FWジェイ・ボスロイドの起用法は一つポイントになる。いずれもこの試合に懸けてきたが、果たして同時先発はあるのか、いずれも切り札としてベンチスタートとなるのか、あるいはどちらかがスターティングメンバーに入るのか。注目点の一つになる。

 そしてルヴァンカップは、ペトロヴィッチ監督が浦和時代、唯一獲得できた主要タイトルでもある(ちょうど名称変更した1回目の2016年大会だった)。ミシャの大胆策、果たして裏に出るか、表に出るか――。

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[文:サカノワ編集グループ]

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