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東京五輪へ本田が久保、堂安を語る「むしろ共存しやすい左利き同士」

ロシアW杯日本代表での本田圭佑。 写真:新井賢一/(C)Kenichi ARAI

オーバーエイジ選出に挑む。「コンフリクトしない」

 オランダ1部リーグ(エールディビジ)のフィテッセと今季末まで契約を結んだMF本田圭佑がこのほど、インターネットテレビ局『AbamaTV』の単独インタビューに応じた。そのなかで33歳の元日本代表は、改めて2020年の東京オリンピックでのオーバーエオイジ(OA)選出を目指しているという熱い思いを語った。そして久保建英、堂安律、三好康児と実力派が揃うレフティとの共存について、「コンフリクトしない」「むしろ共存しやすいタイプの左利き同士」と、彼らをつなぎ合わせ、力を引き出せると強調した。

 確かに一度は見てみたい。強烈な個が、それぞれの特長を引き出し合い、共鳴するのではないか。そんな期待を膨らませてくれる。

 本田は東京五輪世代にあたる22歳以下(現在U-22日本代表、来年U-23日本代表)の選手たちのイメージについて、次のように語った。

「テクニックがあって、よく走れて、球捌きがいい、という選手は多いんですけれど、ボールを溜められる選手は少ないのかなという印象を受けます。そこのクオリティのところで、まだまだチームにプラスを提供できるのではないかと。あとは試合の勝敗を決めるうえでの経験も大事なところで、『結果』を出せるのではないかと思っています」

 ワールドカップ(W杯)では、日本人として初めて3大会連続ゴールを決めてきた。日の丸へのこだわりを改めて語る。

「33(歳)なんでね、どこまで行けるか分からないですけれど、国の代表として戦えるって、やっぱり……いいんですよね。何とも言えない良さがあるというか。小さい頃からの夢だったので、それを一つ継続して続けるというのは、もちろん誇りですね」

 そして、なぜ「TOKYO 2020」なのか――。本田は「北京に一度出ていて、本来であれば、オリンピックに出られるのは一回なんです。オーバーエイジで出られるのはレアなことなんですけれど、今回、東京だということで、すごくモチベーションが高くて、ここで日本人としてオリンピックに出場する、東京のオリンピックに出場するということは意義があることだと思っています」と、オリンピックに懸ける思いを口にした。

 五輪本大会の枠は18人と少ない。U-22世代では、久保建英(RCDマジョルカ/オランダ)、堂安律(PSV/オランダ)、三好康児(ロイヤル・アントワープFC/ベルギー)と、いずれも欧州1部リーグで活躍するレフティのアタッカーが揃う。現実的に考えれば、「左利きのアタッカー」は揃っていると言える。

 ただ本田は彼らのことを次のように評価し、自身がそこに加わった際のイメージ=相乗効果を思い描く。

「すごく勢いがあって、技術力の高い選手たちだと思います。ただ、持っている能力の種類があまりにも違いすぎる。基本的にはコンフリクト(対立、軋轢、相反する緊張様態)しないと感じますし、むしろ共存しやすいタイプの左利き同士なのかなと思っています」

「(ボランチに入り)さっき名前の挙がった選手たちは、前目のポジションだと思うんですけれど、僕が彼らを生かすという役割が、僕の理想です」

 むしろ本田が加わることで、日本代表でもなかなか本領を発揮できずにいる、あるいはまだテスト段階である、久保&堂安、さらには三好との「共存」がより進むはずだ――というイメージを口にしていた。

 そう言われてみると、若い世代の高度な技術や戦術眼に、本田のパワーや勝負勘が加われば面白そうではある。

「勝ちにいく。そのためにやることだけは間違いないですよね」

 もちろん、俺のほうがより適任だと思っている選手もいるだろう。

 本田がベストの選択肢に入ってこなければいけない。センターフォワードとの兼任、というのも18人という枠を考えるとアピールポイントにもなるだろう。

 そのためにはまず、オランダに復帰した「Keisuke HONDA」がフィテッセで、チームを勝利に導く活躍を見せ続けるしかない。

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[文:サカノワ編集グループ]

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