フィテッセ本田が見返したる!24日デビューへ「90分プレーできる」
フィテッセへの加入記者会見で抱負を語った本田圭佑。※フィテッセの公式ツイッターより(@MijnVitesse)
記者会見で決意を示す。スルツキ監督「最高の選手の一人」。
[オランダ1部 14節] スパルタ – フィテッセ /2019年11月24日(日本時間25日0:45)/スパルタ・スタディオン・エト・カステール
オランダ1部リーグ(エールディビジ)のフィテッセに加入した元日本代表MF本田圭佑が11月21日、トレーニングのあとに入団記者会見を行い、新天地での決意を示した。労働許可証が下り、選手登録も完了。11月24日のアウェーでのスパルタ・ロッテルダム戦でさっそくデビューを果たすことになりそうだ。
オーストラリア・Aリーグのメルボルン・ビクトリーを退団した本田は、約6か月もの間、実戦から遠ざかっている。ブランクと言っていい長さだ。
しかし本人は「またプレーできることを楽しみにしています。6か月間試合をしていないので待ち切れません。私は一度も休むことなく、これまで常にトレーニングを積んできました」と、どんな状況であってもコンディションを万全に整えてきたことを強調している。
意識はすでにデビューすること、ではない。さらに先にある。
「私にとっての問題は何分プレーできるかです。90分プレーするつもりでいます。自分の体のことは分かっているので、ケガなどをしそうな場合は代わってもらいます」
「フィテッセは現在5位です。チームの目標を変える必要はありません。若い選手がたくさんいますが、試合の最後のコントロールのところで問題を抱えているようなので、そこで私の経験も役立たせてチームを助けることができるはずです」
また、CSKAモスクワ時代に本田とともに戦っているフィテッセのレオニード・スルツキ監督は本田について、「これまで一緒に働いたなかで、最高の選手の一人」と本田を絶賛する。また、本田の東京オリンピックへのオーバーエイジでの参戦という夢にも、「最大限にサポートしたい」と理解を示す。ある意味、父親であり、親分のような存在となっている。
本田が、そんな期待に応えないはずがない、と言ってもいいだろう。
開幕から好調をキープしていたフィテッセだが、ここに来て3連敗を喫して7勝2分4敗(24得点・19失点)の勝点23で5位に順位を落としてしまった。ここからチームを再び上昇させることが、本田の使命である仕事になる。
SNSによる就職活動という大胆不敵な策で話題を集め、YouTUBEの公式チャンネルでは「全員見返したる!」と叫び、実際にそこからフィテッセでの練習参加を果たし、”テスト生”から正式契約を掴んだ。それだけでも一つの物語だが、本田にとってはあくまでも序章に過ぎない。波乱万丈なのかサクセストーリーなのかこの先の展開は誰も分からないが、目が離せない「Keisuke HONDA」のサッカー選手としての時計の針が再び鼓動のように動き出した。
[文:サカノワ編集グループ]