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【日本代表出身ランク】Jユース1位、大学2位、高校3位。相馬は町クラブ経由で希望を与える存在に

E-1東アジア選手権、中国戦に臨んだ日本代表のメンバー。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA

各クラブのユースが整備され、高校経由のプロ、代表入りは減少傾向に?

 東アジアE-1選手権に登録された日本代表メンバー24人がどのようにプロになったのか? 今回プロになる前の出身カテゴリーをチェックした。その内訳と人数は、Jクラブユースが11人で最多、そして大学8人、高校5人と続いた。

 今回「日本代表に選ばれた選手が、どのようにプロになったのか」がテーマの趣旨。そのため1月から北海道コンサドーレ札幌に加入する現大阪体育大学の田中駿汰は「大学」でカウントした。また、ケガにより参加辞退した室屋成も入れている(明治大→FC東京)。

 代表チームの国内組の常連と東京オリンピック世代の若手の「融合」が今大会は図られた。サンプルとしては興味深いところで、クラブユース出身数がやはりトップではあった。そして注目が高校出身の「5人」。プロになった5人のうち3人がリオ世代以降、2人が東京五輪世代と若い世代である。各クラブのユースチームが整備され、次第に人材をトップチームに輩出してきている。そういった時代の変化もあり、「高校→プロ」が狭き門になりつつあるようである。

 一方、大学出身は8人。こちらは2種(高校)時代をJクラブユース、高校、そして町クラブを経て、大学で改めて鍛錬し、プロ入りを果たしている。高校やユース出身でプロに進んでも、1、2、3年目と出場機会を減らす、あるいは得られない選手も多いなか、大学でコンスタントに経験を積み、「即戦力」としてプロの世界に飛び込むことも、むしろ代表入りのチャンスは広がるようだ(代表の主力になれるかはまた別だが)。

 大体大から抜擢された田中はまさに2020年、札幌では1年目から戦力として働いてもらわなければ困るぐらいの存在である。また、上田綺世は法大の1、2年の間で突き抜け、そのままの勢いに今夏プロ入りを決断し、一気に鹿島アントラーズでもレギュラー争いに加わってきた。

 そして相馬勇紀は三菱養和から早大を経て名古屋グランパス入りを果たし、今季途中から鹿島に移籍した。町クラブユースの選手(や出身選手)にも希望を与える存在になっていると言える。大学出身選手が成功を収めるケースが増えている背景には、他にもさまざまな要因がありそうだ。

▽日本代表24人の出身カテゴリー
(東アジアE-1選手権、アジアカップ、ロシアW杯)

□2019年:東アジアE-1選手権
順位 プロ前の所属 人数
1位 Jクラブユース 11
2位 大学      8
3位 高校      5
4位   町クラブユース 0
※ケガで辞退した室屋成を含む

□2019年:アジアカップ
順位 プロ前の所属 人数
1位 Jクラブユース 10
2位 大学      8
3位 高校      5
4位   町クラブユース 0

□2018年:ロシア・ワールドカップ(W杯)
順位 プロ前の所属 人数
1位 高校      10
2位 Jクラブユース 9
3位 大学      3
4位 町クラブユース 1

□今回の東アジアE-1選手権
▽日本代表24選手のプロになる前のカテゴリー/出身チーム
◆日本代表メンバー◆
GK
中村航輔(柏レイソル) ←柏ユース/クラブユース
小島亨介(大分トリニータ)←早稲田大/大学
大迫敬介(サンフレッチェ広島)←広島ユース/クラブユース
DF
佐々木翔(サンフレッチェ広島)←神奈川大/大学
室屋 成(FC東京)←明治大/大学
三浦弦太(ガンバ大阪)←大阪桐蔭高/高校
畠中槙之輔(横浜F・マリノス)←東京ヴェルディユース/クラブユース
渡辺 剛(FC東京)←中央大/大学
古賀太陽(柏レイソル)←柏U-18/ククラブユース
菅 大輝(北海道コンサドーレ札幌)←札幌U-18/クラブユース
橋岡大樹(浦和レッズ)←浦和ユース/クラブユース
MF
仲川輝人(横浜F・マリノス) ←専修大/大学
大島僚太(川崎フロンターレ)←静岡学園高/高校
橋本拳人(FC東京)←FC東京U-18/クラブユース
鈴木武蔵(北海道コンサドーレ札幌)←桐生一高/高校
井手口陽介(ガンバ大阪)←ガンバ大阪ユース/クラブユース
相馬勇紀(鹿島アントラーズ)←早稲田大/大学
森島 司(サンフレッチェ広島)←四日市中央工高/高校
田中駿汰(大阪体育大学)←大阪体育大学/大学
遠藤渓太(横浜F・マリノス)←横浜FMユース/クラブユース
田中 碧(川崎フロンターレ)←川崎U-18/クラブユース
FW
小川航基(水戸ホーリーホック)←桐光学園高/高校
上田綺世(鹿島アントラーズ)←法政大/大学
田川亨介(FC東京)←鳥栖U-18/クラブユース

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[文:サカノワ編集グループ]